激痛
相変わらず、リハビリをしている日々なわけだけど、油断すると肩に激痛がはしる状態になっている。
どういうことかというと……僕の折った上腕骨というのは、肩の骨に筋肉と腱で繋がっている。肩の関節に上腕骨の上端が嵌っているのは、実は筋肉が支えているというわけだ。しかし、僕は一月近くもの間、腕を動かさずに生活してきた。その結果どうなっているかというと、肩の筋肉がごっそり落ちてしまっている。
レントゲンで肩の関節近傍を撮影した画像を見ると、上腕骨が肩から今にも抜けそうになっている。これ、本当に大丈夫なのかなあ……と思っていたのだが、なるほど、たしかに大丈夫ではない。何かの拍子に外れかけると、肩の筋肉や筋に激痛がはしる、というわけだ。
病院でドクターにそのことを相談したら、
「ああ、それはね、根本的に対処しようと思ったら、三角巾で腕を吊ってりゃあいいんだけどね」
……へ? だって外してもいいって仰いましたよね。
「そうだよ。三角巾で吊ってりゃあ肩は痛くならないけれど、肩の状態はちっとも元には戻らない。だから、いつまで経っても治らないわけだよ」
ということは、痛くても動かして筋肉を付けろと?
「もちろん、やり過ぎて痛めちゃあ話にならないよ。でも、動かすことが必要だね。週に2、3回、ここにリハビリに来て、あとはそろそろ、仰向けに寝た状態で、ペットボトル位の重さのものを持って肩を動かす練習をしなさい」
ということらしい。肘も拘縮が出て伸ばすと痛いんですけど、と言うと、レントゲン検査で何事もないのを確認した後、リハビリのメニューに肘も追加された。とにかく、コワさない程度にイジメろと、こういうことらしい。なかなか難しい話である。