戦争の臭いがする

最近ここに書く頻度も大分減ってきて、なんだ Thomas は消えたのか、とか思われそうな気がしてきたけれど、いえいえ、ちゃんと生きております。近況報告をする気などさらさらないのだけど、少しはちゃんと書くべきものを書いておこうと思って、今キーを叩いている。

イラン革命防衛隊の「ゴドス部隊」(シーア派民兵の軍事教育等を行ってきた対外特殊工作部隊らしい)のカセム・ソレイマニ司令官が、バクダッドの空港近郊を車で移動中、米軍の無人航空機 MQ-9 の攻撃を受けて死亡した。色々な言われようで報道されているけれど、要するに暗殺されたのだ。

The New York Times の記事によると、この暗殺に至る経緯には頭を抱えるような心地がするものらしい。記事を見ると、

WASHINGTON — In the chaotic days leading to the death of Maj. Gen. Qassim Suleimani, Iran’s most powerful commander, top American military officials put the option of killing him — which they viewed as the most extreme response to recent Iranian-led violence in Iraq — on the menu they presented to President Trump.

They didn’t think he would take it. In the wars waged since the Sept. 11, 2001, attacks, Pentagon officials have often offered improbable options to presidents to make other possibilities appear more palatable.

いや、相手はトランプだから。オバマだったら思慮深く対応するかもしれないが、トランプ相手にそういう小技を使おうとしても、それはキ××イに刃物というやつだろう。実際、こうなっているわけなのだから。

ソレイマニ司令官はイランでは国民的英雄という扱いらしい。ハメネイ師との関係が非常に良好な人物だったということもあるだろうが、国全体が三日間喪に服するというのだから、その扱われようがうかがえるというものだ。イランは報復を宣言しており、欧米では #wwiii のハッシュタグが乱れ飛んでいる状況なのだが……日本は、はぁ、何やっているのだろうか。

安倍首相は年頭記者会見で、イラン問題においてリーダーシップを発揮するでんでん、と発言していたが、実際は何をしていたのか。

……ほー。何が一体リーダーシップなのだろうか。仮に先月末にロウハニ大統領と会見していたとしても、もしリーダーシップというものを持っているならば、弾丸ツアーでイラン訪問位するなら分かるけど、会食だ、ゴルフだ、引きこもりだ……ほー。

まあこんな感じである。何らかの衝突が起きる可能性は極めて高い。第三次世界大戦とまでいくかどうかは分からないが、第五次中東紛争に発展する可能性は低くはないと思う。戦争の臭いがするのだ。

2020/01/07(Tue) 10:47:25 | 社会・政治
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Profile

T.T.Ueda
Tamotsu Thomas UEDA

茨城県水戸市生まれ。

横山大観がかつて学んだ小学校から、旧水戸城址にある中学、高校と進学。この頃から音楽を趣味とするようになる。大学は、学部→修士→博士の各課程に在籍し、某省傘下の研究所に就職、その2ヵ月後に学位を授与される(こういう経緯ですが最終学歴は博士課程「修了」です)。職場の隣の小学校で起こった惨劇は未だに心に深く傷を残している。

その後某自動車関連会社の研究法人で国の研究プロジェクトに参画、プロジェクト終了後は数年の彷徨を経て、某所で教育関連業務に従事。

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