誤消去

昔、吉田戦車(最近リアルタイムの漫画を読まないのだけど、今どうしているのだろう)氏の漫画に「取り返しのつかないことをする」というネタがあったのを読んだことがある。パソコンの筐体を開けて中に納豆を……みたいな、他愛のないことなのだけど、この「取り返しのつかないこと」というのは、コンピュータを使っている人間にとっては決して縁遠い話ではない。

UNIX 系のシステムで、特に管理者アカウントではカレントディレクトリに path を通すな、という話がある。不用意なファイルネーム指定で、消すとシステムに重大な障害を来すことになるファイルを消してしまう事態を防止するためだけど、これを守っていても、root になった状態で "rm -rf ./*" とするつもりで "rm -rf /*" などともしもやってしまうと、UNIX 系のシステムは考えたくもない事態になってしまう。まあ、僕もさすがにこんなことをしたことはないけれど、でもファイルの誤消去というのをやらかしてしまうことがないというわけでもない。

まあ、こんなことを書いている段階で皆さん御想像がつくのではないかと思うのだが、今日、まさにそれをやってしまったわけだ。僕が書きものに使っている TeX Live の関連サイトに目を通していたら The TEX Live Guide / TEX Live 2011 なんてタイトルのドキュメントを発見したものだから、あれ TeX Live 2011 って出たの?じゃあ今 subversion で落としている TeX Live 2010 の developer source なんかいらないじゃん、と早とちりをして、ざっくりソースツリーを消してしまったのだった。当然(?)まだ 2011 は出ておらず、やっべーあ゛ーどうしよう、という話になってしまった。なにせこのソースツリーは巨大で、今使っている光の環境でも落とすのに結構な時間がかかるのである。

というわけで、今、まさに落としているところである。明日位までかかるかもしれない。学生の頃は X や gcc の build に一晩かける位何とも思わなかったのだけど、やはり、時間というものは年々貴重なものになっていることを、今まさに実感しているところである。

2011/06/04(Sat) 17:14:27 | コンピュータ&インターネット
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T.T.Ueda
Tamotsu Thomas UEDA

茨城県水戸市生まれ。

横山大観がかつて学んだ小学校から、旧水戸城址にある中学、高校と進学。この頃から音楽を趣味とするようになる。大学は、学部→修士→博士の各課程に在籍し、某省傘下の研究所に就職、その2ヵ月後に学位を授与される(こういう経緯ですが最終学歴は博士課程「修了」です)。職場の隣の小学校で起こった惨劇は未だに心に深く傷を残している。

その後某自動車関連会社の研究法人で国の研究プロジェクトに参画、プロジェクト終了後は数年の彷徨を経て、某所で教育関連業務に従事。

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