ケータイを拾う / ニギス

夕方、と言っても午後7時過ぎのことだけど、近所のイオンで買い物をしていた。この季節は、沿岸で獲れる地の魚が出ているのだが、足の速いものが多いので、この時間帯には半額の札が貼られて投げ売りされていることが多い。見ると、ニギスが数尾入ったのが二桁の値段。まあこれを買っておきましょう、と籠に入れた。

で、レジで会計を済ませ、荷造りをしようと台のあるところまで歩いてきたとき、目前の台の上にケータイが置かれていることに気付いた。周囲を見回すが、持ち主らしき人の姿はない、目を上げると、その台で荷物をまとめたらしき女性が歩き去って行くのが目に入ったので、そのケータイを抱えて慌てて走る。女性に声をかけると、驚いたような顔で「わ、わたしのじゃ、ない」……そんなに怖いんですかね、僕。

しかし、これ、本当にケータイなんだろうな……開いてみると、確かにケータイである。うーむ。しかしなあ。最近の人達って、ケータイ依存というか、極端な話、自宅の電話番号もケータイなしでは分からない、という人が結構いるみたいじゃないですか。これなかったら、冗談じゃなく、日常生活に支障を来すに違いない。

スーパーには、煙草のカートンとか進物を扱っているサービスカウンターが大抵あるものだ。ここにも……と辺りを見回すと、あったあった。そこのオバサンにこのケータイを渡し、事情を説明する。あのオバサン、「有り難うございます」だけで、僕の身分確認も何もしなかったけれど、あれでいいのだろうか。まあとにかく、ケータイはちゃんと渡したから、もう後はイオンに任せることにする。

帰宅後、ニギスの調理にかかる。この魚は身が非常に柔らかいので、包丁でおろすと結構大変そうだなあ……と、ネットで検索してみると、手開きしている人の存在を確認。では、ということで、包丁で腹の掃除をしてから、指を突っ込んで背骨を抜き出してみると……できたできた。身を崩さないように気をつける必要があるけれど、手開きで簡単に骨を除去できる。これに衣をつけて、今日はニギスと舞茸の天麩羅を作る。うんうん。コストパフォーマンスは極めてよろしい。

2011/07/06(Wed) 11:38:17 | 日記
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Profile

T.T.Ueda
Tamotsu Thomas UEDA

茨城県水戸市生まれ。

横山大観がかつて学んだ小学校から、旧水戸城址にある中学、高校と進学。この頃から音楽を趣味とするようになる。大学は、学部→修士→博士の各課程に在籍し、某省傘下の研究所に就職、その2ヵ月後に学位を授与される(こういう経緯ですが最終学歴は博士課程「修了」です)。職場の隣の小学校で起こった惨劇は未だに心に深く傷を残している。

その後某自動車関連会社の研究法人で国の研究プロジェクトに参画、プロジェクト終了後は数年の彷徨を経て、某所で教育関連業務に従事。

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