ORS
少し前のことになるけれど、大塚食品が OS-1 という商品を出した。これは、医学的に体内に水分が取り込まれ易いように調製されたいわゆる経口補水液といわれるものである。
もともとこれは ORS (Oral Rehydration Solution) と呼ばれるもので、コレラや赤痢などで乳幼児が命を落とすことの多い地域で、簡単に吸収効率の高い飲料が作れるように工夫されたものである。ということは……そう、作ろうと思えば自宅でも作ることが可能なのだ。標準的なレシピは:
- 水 1リットル
- 砂糖 40グラム
- 食塩 3グラム
- 水 1リットル
- 砂糖 30 cc(24 グラム)
- 食塩 2.5 cc(2.5 グラム)
このレシピにある通り、ORS のミソは、水だけではなく(水+塩分+糖分)という配合になっているところだ。水だけ、あるいは、水と塩だけの場合と比較して、糖分が加わる方が吸収効率は高くなるのである。
恥を忍んで告白するが、昨日、風呂に入っていたときに軽い熱中症になってしまった。一般に、熱中症の自覚症状としては、
- めまい
- 頭痛
- 吐き気
- 気分が悪くなる
慌てて風呂を出て、うろ覚えのレシピで ORS を調合して、ガブリと飲むと……ま、不味い……塩の量を間違えて倍にしていたのだった。せっかく棚の中からクエン酸を探し出して、震える手でキッチンメーターを使って秤量したのに……
とりあえず「水1リットル、塩小匙半分、砂糖大匙2」と覚えておけば、ご家族や御自身のもしものときに役立つので、この機会に覚えておきましょう……誰かさんみたいに塩を倍入れないためにも。あと、本当はブドウ糖の方が吸収がいいと思うので、先の OS-1 を買い置きされた方がよりいいと思う。
2012/08/07(Tue) 20:12:55 | 科学