window manager
僕は Linux をメインに使っているわけだけど、狭義の Linux は GUI システムを直接抱え込んでいるわけではない。Linux の GUI システムは X window system 上で実現されている(最近の Ubuntu などでは Wayland を導入しようという動きもあるけれど、 ここなど見るとかなり苦戦している模様だ)。ただし、X 上でどんな window manager を選択するかによって、その選択できる範囲はかなり広いものである。
僕はこの何年か、ずっと Xfce4 を使っている。どんな具合かというと:
……という具合。前回触れた CDE 風、というか、Mac OS X 風というか、そんな感じにして使っているわけだ。Xfce は軽いし、僕の嫌いな Qt ではなく GTK+ ベースなので、随分長い間使っている。
ところが、この1、2日辺りに、妙なニュースが流れてきた。Debian 7.0 としてのリリース準備中である Wheezy が、default の window manager として Xfce を採用する、というのである(gitweb の当該エントリ)。まあ今迄も alternative で Xfce ベースのインストールが提供されていたから、それを表に持ってくるだけの話なのだろうけれど。
どうしてこういう話になるのか、というと、要するに GNOME が肥大化してどうしようもない状態だからである。とにかく最近の GNOME の評判は悪い。Debian の場合はそういう問題よりも、GNOME ベースだともうメディアに入り切らない、という実利的な問題があるからこうなったわけだが、そうなると世間では Xfce が今迄以上にメジャーなものになっていくのだろう。反主流派でいることに慣れている僕としては、少々居心地の悪い思いがする話なのだった(って、他がどうなっても僕自身には何も関係ないはずなのにね)。
で、昨日から、他の window manager を試すことにして、LXDE と Enlightment を試してみたのだけど……うーん、しっくり来ない。LXDE はデザインに Windows 臭がしたのでちょっと……という理由で、Enlightment は単純に重い、という理由で、結局また Xfce に戻してしまった。うーむ。
Xfce にしたって、かなりの妥協の末に使っていたものなので、しっくり来るものに出会えないか、というのはいつも思っていることである。昔は FVWM で何も問題なかったのだけど、version 2 以降のメニューバーが気に入らないんだよなあ…… Debian ではこういう向きの為に、ちゃんと version 1 の時代の FVWM を未だに収録してくれているのだが、さすがにちょっとね……うーむ。選択の範囲があるというのは、それはそれで悩ましいのである。