深夜停電
深夜1時位のこと。原稿を書いていたら突然電源が落ちた。おいおい、勘弁してくれよ……と、ブレーカーをチェックしてみると、マスター、サブ、いずれも落ちていない。ん?どういうことだ?
そのうち、妙なことに気付いた。一部の系統が生きているのである。正確には、3つあるサブのうちの1系統だけが生きている。玄関とキッチン、室内灯以外が生きている……とりあえず、冷蔵庫が生きていることで、まずはほっとした。給湯も生きているはずだから、シャワーを浴びるのには問題もないだろう。最低限の生活に支障がないことを確認して、とりあえずはほっとした。
しかし、これって一体どういうことだろう。外に出てみるが、同じフロアの他の部屋の様子はよく分からない。うーむ……しかし、マスターブレーカーの下にひとつでも生きている系統があるってことは、おそらくこれは室外だろう。ということは、このフロア全体、下手をするとこの建物ごとのトラブルかもしれないのだ。
とりあえず電力会社に電話をして、キッチンからタップで電源を引いてくる。よしよし、これで書きものはできるぞ、ということで、原稿を書きながら到着を待つ。
20分程して、外でクルマのドアを閉める音が聞こえた。来ましたね……電力会社のサービスマンが2人やってきた。彼らはプローブでブレーカーの端子をチェックしながら……
「あー、1相死んどるわ」
これで、何が起きているのか分かった。電源は、建物の手前まで三相交流という三線の形式で来るのだが、外のトランスで単相三線という形式に変換される。これは、交流2系統と共通のアースで、やはり三線になっている。この三線のうち、アースでない2本のうちのどちらかが切れている、ということだ。
二人のサービスマンは配電盤を見に行き、帰ってくると、
「このフロア全部落ちてるはずなんですが……」
と言っているところに、一番端に住んでいる女性が出てきて、
「あのー、電気がー」
あー、やっぱし。ということで、配電盤のヒューズ(ここの配電盤は未だにヒューズらしい!おいおい)を交換して復旧完了。時計を見るともう二時だ。もう、勘弁してくれよ、本当に……まあでも、朝にならずに済んだし、原稿も校正前の段階までは書けたし。しかし精神衛生上よろしくないよなあ……