参院選投票に行ってきた
本当は昨夜に行くつもりだったのだけど、ひどい雨だったので、今日の昼前に、参院選の期日前投票に行ってきた。
今回の選挙のポイントを以下にまとめておく。これは僕がどこに投票するかを考える過程でまとめたものなので、あくまで参考資料として皆さんのお役に立てば幸いである。
まず、宗教的問題から、僕は公明党と幸福実現党を除外した。しかし、参院選においていつも思うのは、公明党が、実は福祉と医療に関しては、結構な数の「まともな」法案を通してきた実績を持っているということである。創価学会のタレントによるあの醜い応援演説には、相変わらず反吐が出る思いがするけれど、民主党があの体たらくでは、公明党の清い一面が余計に光って見えて、どうにも困るのである。
民主党に関しては、もう皆さん忘れているのかもしれないが、普天間問題に関しての最終見解が未だに出ていない、という事実を思い出さなくてはならない。もちろん、僕は普天間を国外・県外に移設すべきだと軽々に言うつもりはない。問題なのは、この問題が、民主党政権成立後、可及的速やかに着手しなければならない案件だったにも関わらず、真っ当なことを何一つ進めず、5月からのひと月であれだけ迷走した挙句、鳩山元首相は自分のポストと一緒に責任を放り出したのである。これは政治家鳩山由紀夫一人の問題ではない。これは民主党という政権与党に問われるべき問題なのだ。
あと、今回何人かの候補が公約として掲げている「子宮頸がんワクチンの公費投与」という話であるが、これはそもそも、先の衆院選における民主党のマニフェストに書かれていた公約である。民主党は、この件に関してまともな施策を何一つしていない……公費投与が実現している地方自治体では、自治体レベルで費用を負っているのだ。仁科亜季子氏が小沢元幹事長に面会してこの件を陳情したとき、小沢はその場で周囲の部下に指示をした、と報じられたけれど、そもそも仁科氏に「マニフェストの実現が進捗はかばかしくなく申し訳ない」と謝るべきだったのではないか。女性諸氏は、この問題に関してもっともっと怒るべきなのだ。
そして消費税問題。遊説先を移るほどに、口にする還付対象者年収が上がっていく、というおマヌケな醜態を演じた管首相であったが、そもそも消費税増税を口にするにもタイミングというものがある。まず、景気対策を可能な限り行い、それでも財源確保ができないとなったときに、「増税分の収入は債務補填に決して回さず、特に短期の景気対策に集中してあてる」という公約をなした後に、はじめて増税を口にしなければならないのである。この確約なしには、いくら増税したって景気はよくならない。景気がよくならないと、中長期での債務減には至らないのだ。
ではなぜ、管首相らは消費税増税に言及したのか?ひとつは、よく知られているおマヌケな理由……自民党がマニフェストに明記したから、というものだろう。しかし、これだけが理由ではない。財務省主計局サイドとしては、実は消費税は 20 % にしたいという思いがある。欧米諸国と同じレベルにしようということだけど、今回の民主党の「消費税 10 % を超党派で協議したい」というコメントの後ろには、10 % は 20 % への布石だ、という考えがあるのだろう。しかし、こういう政治展望みたいなものは、党なり政治家なりのフィロソフィーが反映されるべきもので、こういう automatic な話になってもらっては困るのである。何が困るって、このことは、彼らにフィロソフィーがない、ということを露呈させているわけであって、フィロソフィーのない者が政治家であっては困るのである。
まあこういうわけで、僕は、公明党でも幸福実現党でも、そして民主党でもない候補・比例に投票してきたわけだ。それがどこなのかはないしょにさせてもらうけれど。