反・元ネタ探し
昨日、ふとテレビで耳にした "Jolie" が忘れ難く、納戸の奥から Al Kooper の "Naked Songs" を出してきて iTunes に入れてみた。最近はこういう場合は問答無用で wav フォーマットで(つまり無圧縮で)入れるので、常用している SONY MDR-CD900ST で聞くと、こう何と言うか、乾いた魂が潤うというか、そんな気がする。
このアルバムに入っている "Jolie" という曲は、本当に好きな曲なのだけど、この曲に関する世間の人々の物言いが厭で、それもあってかしばらく遠ざかっていたのだ。とにかく、この曲の名前が出ると、したり顔で、
「これってさあオリラブの元ネタだよね」
「"Deep French Kiss" ってこれの丸パクリだし」
「達郎の "Blow" も丸パクリだよねえ」
ぺっぺっぺっ、自分で曲も書かねぇ奴等がどうのこうの言うんじゃねえよ、と唾を吐きたくなる思いがする。確かに似ているところがないことはないだろうけれど、ちょっと似てれば「元ネタ」「パクリ」(最近だと「引用」)って、そういうものではないだろうに。サンプリングしてるとかいうんならまだしもさ。
この曲のリフも、そしてバック(おそらくアトランタ・リズム・セクションだと思うのだが)も、そして管弦楽のフレンチホルンみたいな位置付けで入ってくるシンセ(これは……オデッセイ?)も、僕にはたまらなく愛おしいのだ。それだけで十分だし、もう iPod にも無圧縮で入れたから、しばらくの間は折に触れては聞き返すことだろう。それ以外に望むものなんて、何もないのだ。