今更ながらXは便利だ
Mac OS X 上で GNU Emacs を build して使い始めてから、もう結構経つのだけど、どうも X 周辺の不具合で、X 経由でリモートから使うことができずにいた。どうも原因が homebrew にあるらしい、とにらんで、思い切ってクリーンインストールし直したら、おお! X 経由で使えるようになったじゃん! ……現時点では、ウインドウ上で copy and paste をするときにヘマをすると malloc 関連で落ちるのだけど、それにしてもこれは大きな進歩である。
勿論、X は ssh でポートフォワーディングして使っているし、この通信は firewall 内で行っているので、セキュリティ上の問題は極めて小さい。こうなったら……と、探してみると、ありましたありました。MUSKMELON.jp の「Intel Mac 10.6 Snow Leopard 専用 64 ビットバイナリ」のページから、Ghostscript.app と Xpdf.app のバイナリをいただき、これをインストールすると……うん。これでリモート端末上でも、Linux とほぼ変わらない環境で Mac OS X 上で作業ができるようになった。これで合法的にヒラギノフォントを使った作業ががんがんできるわけだ。
しかし、本当に X はこういうときには便利だ。20年近く前に、阪大の大型計算機センターの SGI Onyx 上で立ち上げたアプリをリモートの Linux 端末上から操作していたときのことを思い出すが、こういう利便性というのは、セキュリティの問題とネットワークの速度を除けば、当時の段階でほぼ今と変わらず確立していたんだよなあ。本当に、この20年近くの間、我々は何をしていたんだろう……などと考えてしまうのだった。