2581=?
最近ネット上で流行っているらしいのだけど、
8809=6で、この問題のふれこみが「小学生以下は5〜10分、高学歴ほど分からない問題」というのだそうな。となると、僕には分からないということになりそうなのだけど、おあいにくさま。ちゃんと10分未満の時間で解けましたよ。
7111=0
2172=0
6666=4
1111=0
3213=0
7662=2
9313=1
0000=4
2222=0
3333=0
5555=0
8193=3
8096=5
7777=0
9999=4
7756=1
6855=3
9881=5
5531=0
2581=???
この問題の回答方針は「『輪の数』がいくつか」ということになっているらしい。そういう直感力は子供が一番鋭いのだ、と、こういうつもりなのだろう。しかしそれはあまりに浅いというものだ。大人の解法というのを、以下に示しておくことにする。
僕がこの問題を見たときに注目したのは、「4つ全てが同じ数字から成る4桁の数は、全て0もしくは4の倍数と結びつけられている」ということである。これから、おそらくこの問題は、4桁を構成する各々の数字がある数と対応していて、4桁の数はその構成要素に対応する数の総和と結びつけられているのだろう、と推測することができるわけだ。
では、4つ全て同じ数字で構成される数を抜き出してみると、
0000=4となる。これらから、先の推測が成立すると仮定すると、
1111=0
2222=0
3333=0
5555=0
6666=4
7777=0
9999=4
0→1のように置き換えればよい、ということになる。先の数の組み合わせの中で、4だけは一度も登場することがなく(おそらく、上端を閉じる書き方とそうでない書き方があるので、「輪の数」を定め難いということなのだろうか……まあ、それに思い至らずとも、この問題を解く上での障害にはならない)、また、8888 に対応する数も提示されていない。しかし、8に関しては、先の結果と、たとえば、
1→0
2→0
3→0
5→0
6→1
7→0
9→1
8809=6から、2 x + 2 = 6 → x = 2 となることから、
8→2とすればよいことが分かる。残りの4桁の数に対応する数も、この規則に則って加算を行うことで全て提示された通りの数に至るので、この推論は正しいと思われる。さて、問題になっている 2581 だが、これは、
2→0より、0 + 0 + 2 + 0 → 2 、というのが答になる。
5→0
8→2
1→0
このような変換は、「換字法」と呼ばれる、暗号として最も古典的なもののことを知っていれば、何となく想像がつく。換字法の場合はいわゆる一対一対応としての変換だが、この場合は一対一でない変換で、それは文字列としてではなく総和として示されるので然程問題にならない、というだけのことである。
……というように、問題は数分で解けたわけだけど、この変換の意味が「『輪の数』がいくつか」ということだ、というのには気がつかなかった……というより、そんなことは瑣末事だとしか思えなかった。だって、そういう発想がなかったとしても、この問題はちゃんと解けるのだし、子供に解けて高学歴だと解けない、なんてのは、妙なヒガミなのか、学問の深みをご存知ないのか……まあ、実のない、下らん煽り文句だった、というだけのことだったのだから。