読めませんか?
最近、どうもちょいと難しいと思われる言葉をすぐに平仮名で書くのが目に障って仕方がない。
昼食のとき、テレビを観ていた U に、
「とうてき、って何?」
と聞かれた。ん? と聞き返すと、投げるに平仮名で「てき」だ、と言う。少し考えて、
「それは投擲のことじゃないの?何の話で出てきたんだ?」
「早稲田の槍投げの選手が何とか、って」
「ああ、じゃあ投擲競技のことだろうから投擲だ」
最近は「投てき」と書くらしい、ということを、今日初めて知ったのだった。
この手のもので一番よく知られているのは「障碍」「障礙」の意味で「障がい」と書く、というものだろう。たしかに、この意味で「障害」と書くのは、これは一種の当て字だから、「障害」と書かない、ということに異論を唱えるつもりはない。しかし、だ。「障がい」では、言葉の意味が正直言って分かりかねる。せっかくこの国には、表音文字と表意文字、そして両者の仲をとりもつ「ルビ」というものがあるのだから、何も平仮名で書かなくてもいいだろうに、と思うわけだが、一向にこれが変わる気配はない。むしろ、どんどんこの手の「無難な平仮名表記」が浸透しているようで、正直嫌になってくる。
先程、某ポータルサイトのテレビ番組表を何気なく見ていたところが、目に入ってきたのがこれだ:
……けつ? と一瞬当惑した僕は、果たして下劣な人間なのだろうか。そうは思えないのだけど。いいじゃん「秘訣」で。いくら何でも、これが読めない人ってそうそういないと思うんだけど、何故そんなに平仮名に頼るの?
Re:読めませんか?
「拉致」の「拉」って全然難しい漢字じゃないんですけどねえ。あと、せっかく最近は日本語フォントのカバーする文字数も多くなってきているのに、どうして「草g」じゃ駄目なんでしょうねえ。人名を平仮名書きするというのは、何がどうあっても馴染めそうにありません。