TeX Live 2013 frozen

今年もこの時期がやってきた。TeX Live 2013 が frozen になったのだ。

frozen = 凍結 になった後は、 TeX Live 2014 に向けての pretest が進められ、5月15日には pretest も frozen となり、6月8日には配布用 DVD image が配布開始、そして7月1日には TeX Live 2014 の正式リリースとなる予定だ。

まあ、日本語環境に関してはある意味一段落している状況ではあるわけだが、LuaTeX 上での日本語の取り扱いに関してはまだ課題が色々あるだろう。縦書きの問題(どういうわけか、ここ1、2年、縦書きを使わざるを得ない状況になっているので、これは正直気になるところである)なども残っている。僕も協力できることがあれば協力したいのだけど……

ultradefrag for Linux その後

相変わらずultradefrag を使っているわけだけど、shared library の version up などで走らなくなる。その都度 make し直せばいいや、と思っていたのだが、どうも make が通らない。うーむ……

と、
https://dl.dropboxusercontent.com/u/14775223/Various/ultradefrag-5.0.0AB.7.patch
をチェックすると……なるほど、これでは駄目だわ。いや、ある種のシステムにはこれで良いのだけど、少なくとも Debian GNU/Linux (sid) ではこれでは駄目だ。ちゃんと書き直さない僕に非があるのだ。

ということで、私家版 patch を作成した。library 周りの整合性を確保しただけで、他には何もしていないのだが、使ってみたい方はどうぞ。ただし、あくまで自己責任で、ということで。ultradefrag for Linux 自体まだ正式なものではないので。

悪意か不注意か?

理研の某女性研究者の件だが、僕に言わせれば、あれは切り貼りした PCR プロファイルの図1枚だけで既に終了しているのだ。もう数多くの方が書かれているけれど、あれは明らかに、T 細胞の遺伝子が rearrange したということを主張するために切り貼りされているのであり、しかもその切り貼りした部分には rearrange されていない DNA のラインが出ていない。T 細胞だからって、何から何まで遺伝子が再構成されるわけじゃない。染色体において対になっているもう片方の DNA は元の配列を持っているのだから、あの図には(微かであったとしても)GL と示された位置にラインが出るのが reasonable なのだ。それを、猿の浅知恵で「GL にラインの出ていないプロファイルを切り貼りした」ということこそが、某女性研究者の故意の何よりの証拠なのだ。

D 論の図を使用したことだってそうだ。D 論はしんどいしんどい思いをして書くものだ。散々教官に駄目を出され、精神的にクタクタになって、這い擦るような思いで、文章をまとめ、図面や参考文献リストを用意して、ひとつの D 論ができあがる。だから、書いて数年も経たないなら、自分が D 論に使った図を忘れて使い回す、なんて、僕には信じられない。しかもキャプションを消して再利用するなんて。先の PCR にしたってそうだけど、Nature に論文が掲載されるというのは「それ1本で通常の論文3本分に匹敵する」とまで言われる、研究者にとっての「晴れ舞台」だ。だから、図は少しでも良いものを用意するのが普通だ。何かのプレゼンで使ったパワポに貼ってある画像を再編集して使う、なんて、僕にはてんで理解できない。

以下に述べることは僕の邪推であるが、temporary なポストにある若手研究者が、研究者の名声と parmanent なポストを得るまでの「賞味期限付」の実績として、この Nature の論文が用意された……と考えたらどうだろう。時か過ぎ、その内実が露になったとしても、そのとき「ああ、これは勇み足でしたねえ、でもこれまでに他にも業績上げてるし、まあいいんじゃないですか」と言える(というだけで僕はどうかと思うんだが)ようなポストと周辺状況を得ていれば、特に問題はないんじゃないか……そう考えて準備されたものだとしたら。こんなものが Nature に投稿・掲載される、ということのメカニズムとして、僕が考えつくのはそれ位しかない。そしてその台本を書き、お膳立てをしたのは某女性研究者ではなく、corresponding author の方だろう。だからといって、それに乗った者の罪がない、ということにはならないし、そんな虚偽のストーリーで世に出る研究者がいたとしたら、ポスドクの不安な日々で潰されそうになりながら研究を続けている若手研究者達にとって、あまりに救いのない話だと思うけれど。

健康・不健康

ここしばらくの間、とにかく忙しかった。その中で3回程ダウンしたわけだが、1回はノロウイルスなので仕方ないとしても、後の2回がどうにもおかしな感じだった。食べ物を胃が一切受け付けない状況になって、治癒には1週間程がかかる……本当に、どうもおかしな感じだった。

近所にある内科の医院に受診したとき、ドクターに言われた。

「これは一度ちゃんとチェックした方がいいんじゃないですかね」

ということで、胃カメラの検査とエコーの予約をとって、金曜日の朝一で行ってきた。この医院では、鼻から入れる胃カメラを使用していて、喉の奥を刺激されることもほとんどないとの話だったのだが……まあ、異物を突っ込むわけだから、何も違和感がないというわけにはいかない。事前に鼻腔からキシロカインビスカスらしいものを流し込まれて、喉の奥の方まで嚥下ができない位に麻酔がかかった状態にされてから、2段階位に鼻を棒で拡張され、しかる後に胃カメラを突っ込まれる。

しばらくして、ドクターが手にしたのは……あれは生検鉗子じゃないか。胃カメラに突っ込んで、胃から粘膜を2箇所位引きちぎって採取する。うー。出血するのを自分で見るのは何とも言えない感じだ。しかし、生検ってことは……何か怪しいところでもあったのか? 嫌な汗が出てくる。

胃カメラ検査の後はエコーで腹部・胸部・頸部とチェックされるが……

「今迄検査で何か言われたことってない?」
「え?……いや、別にないですが」
「胆石があるんだよね。結構大きい」」
「胆石ですか……」

まあ、祖母も胆石で胆のうを全摘しているんだが、家系的なものでもあるんだろうか……と思い悩んでいるうちに、検査は終了した。別室で結果を聞く。

とりあえず、腫瘍は発見されなかったのだが、胃粘膜の怪しいところからは、ピロリ菌が検出された。このための生検なのか……と、ほっと一息。これに関しては即刻抗生物質の多剤投与で除菌を始めることにする。胆石に関しては……とりあえず、これとその周辺にある細かい滞留物のせいで、胆汁が流れにくくなっていた可能性があるとのこと。うーむ。その二つの複合的効果の結果であるならば、あの胃の調子の悪さも説明がつく。とりあえずは小さな滞留物を流してしまうためにウルソが処方された。

かくして、げっそりしながら会計に向かう。保険適用で1万円ちょっと……薬代も含めると1万3千円位だろうか。まあ、これで調子がよくなるなら安いものだと思うしかない。

Profile

T.T.Ueda
Tamotsu Thomas UEDA

茨城県水戸市生まれ。

横山大観がかつて学んだ小学校から、旧水戸城址にある中学、高校と進学。この頃から音楽を趣味とするようになる。大学は、学部→修士→博士の各課程に在籍し、某省傘下の研究所に就職、その2ヵ月後に学位を授与される(こういう経緯ですが最終学歴は博士課程「修了」です)。職場の隣の小学校で起こった惨劇は未だに心に深く傷を残している。

その後某自動車関連会社の研究法人で国の研究プロジェクトに参画、プロジェクト終了後は数年の彷徨を経て、某所で教育関連業務に従事。

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