ICONIA TAB A200 のその後

Acer ICONIA TAB A200 の root 化に関して書いた後、このサイトへのアクセスが倍程に増えた。アクセス解析をすると、かなりの数、ICONIA TAB A200 の root 化に関する検索の結果からのアクセスがあることを確認している。

で、今、僕の手元にある ICONIA TAB A200 がどうなっているか、というと、root 化した後に、CM10 Jellytime Ported to a200 を導入して、OS を ver. 4.1.2 (Jelly Bean) にアップグレードしてある。kernel は、Mr. Lance Poore がリリースしている kernel を、goo.im で公開されているバイナリを利用して入れている。これで、kernel は Linux-3.5.0 ベースのものということになるわけだ。オーバークロックにも対応しているので、クロックは最大で 1.5 GHz になっている。

Jelly Bean に関しては不満はほとんどない。あえて言うならば、Adobe が正式な flash plugin のリリースを終了したことが不満と言えないこともないけれど、これは Adobe が現在も開発者向けに公開している flash installer を用いて手動でインストールすれば、とりあえずは今迄通りに使うことができるのを確認している。

あと、こういうことをしていると、当然、バンドルされていた ATOK やマカフィーは使えなくなっているわけだが、これに関しては OpenWnn Plus と Avast! Mobile Security を入れている。OpenWnn を探していて発見した「日本語フルキーボード For Tablet」を入れて、ようやく画面上での日本語入力もまともにできるようになった。

そうそう、そう言えば一つだけ、明らかに動作しなくなったものがあったんだった。ゲーム代わりに入れていた「エクタン」は Jelly Bean 上では動作しないようですよ。今のところ、動作しないソフトというのはこれ以外は確認していないのだが、まあこれもいずれは Jelly Bean に対応するんでしょうねえ。しないなら、もう使わないというだけの話だけど。

というわけで、僕のタブレットは至極快調である。

非常に悪質な書き込み

この blog にはコメントが付けられるようになっている。こういうシステムになっていると、よくあるのが、便所の落書き的な書き込みや、宣伝目的と思われる書き込みである。

このところ、あるひとつのサイトの宣伝が何度となく書き込まれている。その内容は、

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……というようなものである。この http://www.bb-dd.net/、もっとはっきり書くと、
ショップの名称 ビビッド
ショップの概要 ビビッド ブランド品割引オンラインショップ
店主の名前 坂井 徹
所在地 〒980-0002
宮城県仙台市青葉区小田原6-2-1
TEL 022-221-2987
FAX 022-221-2987
……ここだが、もう今月に入ってから数回、コメント欄に妙な書き込みがされている。このショップの関係者が書き込んでいるかどうかは判然とはしないのだが、複数回、このショップの URL が貼られていることだけは事実なので、ここに晒すことにする。

なぜこうもドキドキするのか

ICONIA TAB A200 を root 化して、さあこれからどうしようか、と思案しているわけだけど、タブレット端末の root 化というのは、どうしてこうもドキドキするのだろう。

おそらく、その理由は、何かトラブルが発生したときに自力でどうこうするのに限界があるから、ではないだろうか。今迄 PC を触っていて、このようなドキドキ感を感じることと言えば、BIOS を書き換えるとき位のものだったのだが、BIOS の書き換えというのも、失敗した場合自力での復旧が難しい(ファームウェアにバックアップがあって、緊急時に書き込めるようなマザーボードもあるけれど)わけで、そういう観点で考えると、これはおそらく同種のドキドキなのだろう。

さて。では、これ以上タブレット端末のシステムを改変する必要があるのかどうか、これを書きながら考えをまとめることにしよう。システムをこれ以上改変する、というのは、クロックアップやファイルシステムの変更など、要するに高速化のため、というのが大きいわけだが、ICONIA TAB A200 をこれ以上高速化する必要があるのだろうか。

これは、あると言えばある、かもしれない。たとえば PDF を読んでいるとき、ページを改めるのに時間がかかって、イラッとして改ページのタップを2回行うと、数秒の後に2ページ進んでしまう、みたいなことがちょくちょく起きる。いわゆる「モッサリ」と形容される状態がこれなのだろうか。こういうことが減ってくれれば、それはその方がいいに決まっている。

ICONIA TAB A200 は nvidia 製のデュアルコア CPU を搭載している。この CPU は通常は 1 GHz のクロックで動作しているが、どうやら 1.5 GHz 位までのクロックアップが可能らしい。発熱やバッテリの問題があるかもしれないが、動作の軽快さという意味では今一つの感があるだけに、魅力がないと言えば嘘になる。

とは言うものの、今の時点でも、使用する上で必要なものは全て満たされている。青空文庫形式や PDF の電子書籍、各種通信、英辞郎……先日導入したキーボードに関しては、ctrl キーの位置変更やコマンドキーの認識などで難があるのだが、逆に言えばそれ位である。「お盆化」というリスクを考えると、そう性急に何かしてし損じることの方が、怖いと言えば怖いというのも確かである。

うーん。どうしたものかなあ。あまり手を加えても、仕事の道具としての比重をこちらに移せるというわけでもないんだから、そう労力を向けるべき話ではそもそもないんだが。

ICONIA TAB A200 の root 化

はじめに強調しておくけれど、以下に書くことを参考に何かされる場合は全て自己責任で行っていただきたい。僕は何も責任を取ることはしないし、することもできないので悪しからず。

皆さんご存知(?)の通り、Android は Linux の系譜に連なる OS である。kernel は Linux そのものだし、ファイルシステムも ext3 だから、系譜に……と言う必要すらないのかもしれない。

そうなると、システムに関わることを色々いじりたい、という話になってくる。たとえばメモリ管理をもう少し上手くやるようにしたい、とか、ファイルシステムを ext4 にして高速化したい、とか、クロックアップしたいとか……こういうときには、スーパーユーザ権限を得ることが必要になってくる。しかし、多くの(というか、ほとんどの)android 端末は、そのままでは root 権限を得ることはできない。

僕が使い始めた Acer ICONIA TAB A200 も、そのままでは root 権限の必要な作業をすることができない。で、google で探してみると、Acer Iconia Tab A200 Root Guides なる掲示板スレッドを発見。ここからリンクされている xda developers: → Acer Iconia A500 → Iconia A500 General → [Root][CWM][Unbloat] A200 one click tools にリンクされている "AcerA200 SimpleTool V2" なるツールを使えば root 化できそうだ、ということまでは分かったのだが、どうも思い切りがつかない。なにせ失敗したら「お盆化」(bricked) してしまうのだから、確実な情報が欲しいと思うのが当然である。

そのまま root 化せずに使用した方がいいんだろうか、と思い始めていたのだが、昨日、某所で Ice Cream Sandwich (4.0.3) の android を入れていてこのツールでの root 化に成功している、という人の存在を確認したので、悩んだ挙句、やってみることにしたわけだ。

まず、U の Windows XP の入ったノートブックを借りる。これは理由があって、Acer の提供している ICONIA TAB A200 を接続するための USB ドライバが、XP 32 bit, 7 32/64 bit にしか対応しておらず、手元の Vista 64 bit の端末にドライバが入らないからなのだけど(もちろん強引に入れられないわけではないんだけど)、まあ安全策ということだ。しかし、U は普段この端末をネットワークに接続せずに使用しているので、最初の数十分は、この端末のアップデートのために費されることになってしまった。

アップデート終了後、Acer のドライバを入れて A200 を接続し、"AcerA200 SimpleTool V2" のアーカイブを取得・展開したディレクトリのバッチファイルを起動すると、まず BIOS の unlock を行うかどうか聞いてくる。指示通りに処理を行わせると、どうやら unlock には成功した模様。では、いよいよ root 化の処理を行わせる。何度も再起動がかかるので、心臓には極めてよろしくない作業で、しかも最後に Superuser.apk のインストールに失敗する。やっべー大丈夫か? とメッセージをチェックするが、直前までで root 化自体は終了している模様。手動で Superuser.apk をインストールする。

一応再起動してから、Superuser を起動させると……ほー、出た出た。出ましたよ。これで root 化は完了したということになるらしい。アンチウイルスソフトの PIN コード変更とか firewall 機能、あるいはメモリ管理ソフトなどの起動を確認したけれど、どれも問題なくできる模様。

本当は Acer Iconia CM10 builds a200 とか入れるといい感じっぽいのだが、まだそこまではせず、情報収集に努めるつもりである。とりあえずここ暫くの懸案が解決したので、まずはほっとしている。

Profile

T.T.Ueda
Tamotsu Thomas UEDA

茨城県水戸市生まれ。

横山大観がかつて学んだ小学校から、旧水戸城址にある中学、高校と進学。この頃から音楽を趣味とするようになる。大学は、学部→修士→博士の各課程に在籍し、某省傘下の研究所に就職、その2ヵ月後に学位を授与される(こういう経緯ですが最終学歴は博士課程「修了」です)。職場の隣の小学校で起こった惨劇は未だに心に深く傷を残している。

その後某自動車関連会社の研究法人で国の研究プロジェクトに参画、プロジェクト終了後は数年の彷徨を経て、某所で教育関連業務に従事。

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