Ubuntu が重い?

ネットである技術系のレビューを読んでいたときのこと。そのレビューというのが、Windows XP で使用していた端末に android をインストールする、という内容だったのだけど、それを書いているライターが、android に至るまでに試した OS の一つとして Linux を挙げていて、そこにこう書いていたのだ:

次に考えたのはUnix系のOSである「Linux」で、ディストリビューション(ユーザーがLinuxをインストールできる形にまとめたもの)の一つである「Fedora」をUSBメモリーから起動して使ってみたが、残念ながら思ったほど軽くない。同様のLinuxディストリビューションである「Ubuntu」はもっと重いという話も聞く。

うーん。bootable な USB スティック用のイメージとして何が重くて何が軽いか、という話なら分からないでもないのだけど、Fedora が重くて Ubuntu がもっと重い、とかいうのは、正直言って意味が全く分からない。何が言いたいんだろう、この人は。

たとえば僕は、Debian GNU/Linux を使っているわけだけど、おそらく Debian でも、いわゆる御仕着せのデスクトップは重いんだろうと思う。僕の場合は XFCE を使っているし、無意味に重くなるだけのツール(たとえばスクリーンショットをアイコンとして提供するためのツールとか)は徹底して外してあるので、デュアルブートできる Windows 8.1pro と比較しても阿呆程軽いわけだ。

今更こんなことを書きたくもないのだが、Linux の各種 distro は、個人環境を徹底的に選択・再構成できる。必要だったら kernel の reconfig だってできる。いや、実際僕は Debian が提供する kernel image なんか使ったことはまずなくって、常にその時点での最新の kernel から自分で kernel image をコンパイルして使っている。無駄なものは要らないから、kernel の config 時に徹底して外しているし、その代わりに、例えば mount することの多い ntfs はモジュールでなく kernel image に include してあったりする。

まあ、軽量化と称して、システムの構成に大規模に手を加えることのできない Windows と比較すること自体おかしな話なのだけど……別に Ubuntu だって、軽いウインドウマネージャーを選んで、無駄なユーティリティを消したデスクトップ環境を自分で整備すれば、軽く使うことは問題なくできると思うんだが……まあ、結局は、他の誰かに(責任をも含めて)負ってもらいたいだけなんじゃないの?

TeX Live 2014 is out.

ついに ftp.tug.org のアーカイブが tlpretest から tlnet に移った。少なくともネット上では TeX Live 2014 が出た、ということになる。

間の悪いことに、この直前にある知人から TeX のセットアップに関して質問を受けていたのだった。pretest 版を入れさせるのも何だしなあ……というところだったので、これで晴れて正式な TeX Live 2014 のインストールをレクチャーできそうだ。まずはよかった。

LuaTeX で名刺作り

簡単 電通大の名刺作成キット for LaTeX』という便利なものがある。世間でよく使われている名刺用の紙に合わせてタイプセットするだけのものなのだが、先日職場で支給された名刺に typo があったので、これで自作するハメになったのだった。

上リンクで公開されているnamecard.texは picture 環境を使っている。だから、LuaTeX で使うのにも何ら問題はないわけで、luatex-ja を併用して LuaTeX で名刺が作れるように改変したものを作成した。出来上がる PDF はこんな感じ。なかなか良い感じである。

休まらない

おかしい。先週土曜からたっぷり休みを貰った筈なのだが、どういうわけかちっとも休めていない。

U が所用で郷里に週末に帰ることになったので、その間に iMac を OS X 10.9.2 に version up するのと、事務仕事用に使っている Dell Vostro 1400 の OS を Windows 8.1 pro に upgrade することになった。

iMac の方はまだましだった。数十分で version up は終了、リモートログイン常用者にとって憂鬱な省エネ設定を殺すこと以外は、特に問題になることは何もなかった。問題なのは……いつでもそうなのだけど…… Windows の方だった。

vostro 1400 の HDD は買ったときのままで、その容量は僅か 80 MB。SSD にしようか少し迷ったが、ここは長期信頼性と容量を考えて Western Digital の 500 GB HDD に換装することにする。Windows 8 pro のアップグレードディスクは、まっさらなシングルパーティションの場合はクリーンインストールにそう苦労しないので、さっくりインストール……したつもりだったが、 8.1 に upgrade しようとしたらアップグレードパッケージ約100個の適用を求められる……おいおい。とりあえず数十程度適用したところで、もう一度試してみると、今度は OK ということで、Windows 8.1 pro に更新するまでに結構な時間を費してしまった。

Windows 8.1 に上げたところで Kaspersky を導入、しかる後に Classic Shell を導入する。ディスククリーンアップをかけると10数 GB ものファイルが削除される。メモ帳は使いものにならないので TeraPad を入れ、ccleaner を入れ、ultradefrag を入れ……などとやっていたら、もう日曜の朝だ。

今日の午後は、某修道会で頼まれて手配した A3 複合機のセットアップをすることになっていた。修道院に行って、ついでにシスター達が使っている端末をチェックすると……ううう、hao123 と Delta Search に汚染されている。ということで「清掃」作業で時間が潰れていく。今日は職場で雑務を処理しようと思っていたのだが、結局行けずじまい。休まらない。

そして夕食後。Mac の TeX Live を最近 update していなかったので、この機会に 2014 pretest に upgrade。それをしたところで、Mac の X 周辺を何も整備していなかったことに気付き呆然とする。うー、Xcode 入れてー、command line tool を入れてー、Xquartz も更新してー、そうそう homebrew も入れ直しておくか……とかやっているともう午前2時である。休まらない。しかし自業自得なのだろうか、これは。

Profile

T.T.Ueda
Tamotsu Thomas UEDA

茨城県水戸市生まれ。

横山大観がかつて学んだ小学校から、旧水戸城址にある中学、高校と進学。この頃から音楽を趣味とするようになる。大学は、学部→修士→博士の各課程に在籍し、某省傘下の研究所に就職、その2ヵ月後に学位を授与される(こういう経緯ですが最終学歴は博士課程「修了」です)。職場の隣の小学校で起こった惨劇は未だに心に深く傷を残している。

その後某自動車関連会社の研究法人で国の研究プロジェクトに参画、プロジェクト終了後は数年の彷徨を経て、某所で教育関連業務に従事。

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