習慣のせいで
僕がネットでニュースなどを読むときに、いつもするともなくしていることがある。ある情報を耳目にしたとき、必ずその情報が違うソースから公開されているかどうかを確認するのだ。
たとえば、韓国に関するニュースを目にしたときには、三大紙(朝鮮日報・中央日報・東亞日報)と聯合ニュースのサイトを必ずチェックする。これらは(更新頻度には差があるのだが)いずれも日本語のサイトを公開しているからだ。他の海外のニュースだったら、CNN や BBC、あるいは大手新聞社やロイター等のサイトをチェックする。最近は Twitter 経由で情報発信されるケースが多いので、そういうものもチェックする(ただし、四六時中 Twitter を監視するのはあまりに時間の無駄なのでしないけれど)。
何を面倒なことをしているのか、と思われるかもしれないけれど、これをやらないと分からないこと、というのが確実にあるのだ。一例を挙げよう。
このニュースを読むと、へー容疑者はランボルギーニのクルマに乗っているのか、ということになるわけだが、複数のニュースをチェックしていると、10日午前7時頃、名古屋市中区錦で、通行人から「男が殴り合いのケンカをしている」と110番があった。
駆けつけた愛知県警中署員や消防隊員が、歩道に50歳前後とみられる男性が心肺停止状態で倒れているのを発見。男性は病院に運ばれたが、間もなく死亡した。男性を殴ったとみられる男は、近くに止めていた乗用車で逃げた。同署が傷害致死容疑で男の行方を追っている。
同署の発表などによると、逃げた男は30歳代くらいといい、身長約1メートル80。茶色の短髪で、ピンクのTシャツ、白い半ズボン姿だった。イタリアの高級スポーツカー「ランボルギーニ」で逃げたとの目撃情報がある。男性の顔や頭には多数の殴られたような痕があった。
現場は、飲食店などが集まる歓楽街。
(2013年7月10日16時41分 読売新聞)
ここまで読むことで、容疑者のクルマは金色のランボルギーニ、という、極めてレアなクルマであることが分かるわけだ。2013年7月10日 12時26分
10日午前6時55分ごろ、名古屋市中区錦3の繁華街の路上で、通行人から「男2人がけんかをしている」と通報があった。中署員が、歩道に50歳くらいの男性が意識不明の状態で倒れているのを発見、搬送先の病院で間もなく死亡した。
中署によると、死亡した男性とけんかしていた男は近くに止めていたスポーツカーに乗って西に逃走した。30歳くらいで身長約180センチ、ピンク色のTシャツを着ていたといい、中署は傷害致死事件とみて行方を追っている。
目撃したパート女性(73)によると、けんか相手の男は飲食店などが入るビルから出てきて、止めてあった金のスポーツカーに乗り込んだ。間もなく車から降り、歩いてきた被害男性と言葉を交わした後、けんかになった。
被害男性が倒れた際、男は馬乗りになって顔などを殴り、近くの自転車を被害男性にたたきつけるなどした後、再びスポーツカーに乗って逃走した。
(中日新聞)
この2つを含む複数のサイトでチェックしたところでは、どうも容疑者のクルマに関する情報をあえて詳細に書かないようにしているのではないか、という気がする。そこに何か意図があるのかは判然としないが。
まあそんなわけで、僕はこうやって複数の情報ソースをチェックする習慣があるのだ。それは今後も変わらないのだろう……