子供に漱石を教えるには
先日から知人に頼まれて、子供の国語の家庭教師のようなことをしている。読解に関して、先日までで一通りのトレーニングをしたので、短くて印象深い文章を読ませよう、ということで、漱石の『夢十夜』を読んでもらったりしているのだけど、色々聞いてみると、漱石辺りを読むのに必要な前提知識というものを、まだ小学校ではちゃんと教えていないらしい。
うーん……と僕は考えた。自分が小学生の頃のことを考え返してみると、僕は最低限必要な知識は頭に入っていて、それは父や祖母、あるいは通っていた剣道の道場の館長先生などに、その辺のことを教えてもらっていたからなのだろうと思う。ということは、別に学校で教えていなくても、僕が、僕が小さかった頃のそういう人達の代わりになるようなものを書くか、話すかして教えれば用は足りるのではなかろうか。
そう思って、空いた時間を利用してちょこちょこと書いてみたのだが、いやこれぁ大変だ。漱石が登場するまでに20ページ近くかかってしまったではないか。まあ書くこと自体にはそう時間も労力もかかっていないのだけど、自分にとって当たり前のことを分かるように説明する、というのは、これはやはり神経を使うことである。
まあそんなわけで、漱石の説明(ただし漱石が登場する直前まで)の PDF を作成したので、話のタネに公開しておくことにする。souseki2.pdf