三つ目の坂

よく言われることだが、人生には三つの坂がある、という話がある。上り坂、下り坂、そして「まさか」の三つだ、というのだが、この午後に、その三つ目の坂が我々の目前に訪れるかもしれない。

昨夜書いた blog では、実際のところどうなのか、ということは書かずにいたのだが、一夜明けた時点ではどうなったであろうか。民主党内には、

  • 小沢グループ
  • 政権公約を実現する会(鳩山グループ)
  • 国のかたち研究会(菅グループ)
  • 新政局懇談会(横路グループ)
  • 民社協会(川端グループ)
  • 凌雲会(前原グループ)
  • 花斉会(野田グループ)
  • 政権戦略研究会(羽田グループ)
  • リベラルの会(平岡・近藤グループ)
  • 青山会(樽床グループ)
  • 『日本のグランド・デザイン』研究会(玄葉グループ)
と、これだけ派閥が存在するわけだが、現時点で明確に反対を表明しているのは樽床G位であろうか。リーダーが明確に反対を表明しているのが前原G、明らかに長が反対の意思を持っているであろうというのが菅G、野田G、玄葉G、そして賛成を明確に表明しているのが鳩山Gと小沢G、態度保留をしているのが羽田Gである。

民主党執行部は、賛成票を投じた議員に対しては以下のような「制裁」をするとしている。

  • 党を除名
  • 解散・総選挙に及んだ場合の推薦取り消し
  • 解散・総選挙に及んだ場合の「刺客」候補の送り込み
僕がこれを見たときに思ったのは、こういうのを「恐怖政治」と言うんだろうな、ということだ。僕は、菅直人という人が、「義」を以て他者に何事かを求めたことが一度でもあるのか、と不思議に思えてならないのだが、今回もまた「義」の対局にあるようなこの対応である。

公明党の山口代表が、周囲にこうもらしたことがあるという。

「あの人には徳がなさ過ぎるよ」

僕は別に公明党のシンパではないのだが、この一言には誠にもってその通り、お気の毒、と言う他はない。義を持たず、徳のない人間が頭になっているからこそ、震災が起きてもうすぐ3か月が経過しようというこの時期に及んでも、状況がこの有様なのだろうから。ここはやはり、荒療治しかないのだろう。そして、菅直人に対しては、この国のために、恥を被っても尚解散を思い留まっていただきたいと切に願うのだ。

2011/06/02(Thu) 08:35:55 | 社会・政治
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Profile

T.T.Ueda
Tamotsu Thomas UEDA

茨城県水戸市生まれ。

横山大観がかつて学んだ小学校から、旧水戸城址にある中学、高校と進学。この頃から音楽を趣味とするようになる。大学は、学部→修士→博士の各課程に在籍し、某省傘下の研究所に就職、その2ヵ月後に学位を授与される(こういう経緯ですが最終学歴は博士課程「修了」です)。職場の隣の小学校で起こった惨劇は未だに心に深く傷を残している。

その後某自動車関連会社の研究法人で国の研究プロジェクトに参画、プロジェクト終了後は数年の彷徨を経て、某所で教育関連業務に従事。

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