TeX Live 2012 with tlptexlive
tlpretest には、従来の tlptexlive の内容があらかた収録されている。しかし、pxdvi と pmetapost に関しては未だマージされていないので、これを多用される方は、そのままでは不自由な状態になってしまっているかもしれない。
実は、TeX Live 2012 の tlmgr は新しい機能として、複数のリポジトリを登録することができる。これは、あるリポジトリから特定のファイルを取得したい場合などにも対応できるようになっていて、TeX Live 2012 ではこの機能を利用して tlptexlive を導入することができる。詳細は:
http://tutimura.ath.cx/ptexlive/?tlptexlive%A5%EA%A5%DD%A5%B8%A5%C8%A5%EAに書かれているのだけど、一応ここでも簡単に手順を紹介しておく。
TeX Live 2012 の導入と最新の内容への更新が終わったところで、まずは tlptexlive のリポジトリを登録する。
$ sudo tlmgr repository add http://www.tug.org/~preining/tlptexlive/ tlptexlive先にも書いた通り、tlptexlive から取得したいのは pxdvi と pmetapost だけである。これを実現するために、$TEXMFLOCAL/tlpkg/(通常は /usr/local/texlive/texmf-local/tlpkg/)というディレクトリを作成し、この中に pinning.txt というテキストファイルを作成する。このファイルに、どのリポジトリからどのファイルを取得するかを記述するわけだ。
今回は、tlptexlive リポジトリから pxdvi と pmetapost だけを取得するので、このファイルには以下のように記述する。
tlptexlive:pxdvi*,pmetapost*pinning.txt の作成・記述が終わったら、
$ sudo tlmgr install pxdvi pmetapostで、pxdvi と pmetapost が導入される。導入後は、単純に、
$ sudo tlmgr update --allなどと入力するだけで、登録された全てのリポジトリでの更新がチェックされ、必要な場合にはアップデートが行われる。
この tlmgr の新機能を含めた、TeX Live 2012 で新しくなったことの一覧は:
http://www.tug.org/texlive/pretest.htmlの下の方 "Notable changes" に記されているので、興味のある方は御一読されることをお薦めする。
2012/05/17(Thu) 09:48:29 | コンピュータ&インターネット