約70%が損傷

1号機、燃料集合体の7割が損傷と推定

東京電力は6日、福島第一原発1〜3号機の格納容器内の放射線計測値を正式に発表した。

1号機と3号機では、核燃料が一部露出した3月14日朝には、放射線量が、通常運転時の10万倍に達する毎時167シーベルトまで上昇していた。

このデータを基に、燃料に小さな穴や亀裂が生じた割合を計算すると、1号機では燃料集合体400体の約70%が損傷していると推定された。2号機は同548体の約30%、3号機は同548体の約25%が損傷したとみられる。

放射線計測装置は、事故時の燃料損傷を監視するために常設されている。被災後、計測できなかったが、復旧作業に伴い、14日以降のデータが明らかになった。1、3号機より事故の進行が遅かった2号機は、14日朝は放射線量も通常の毎時0・001シーベルトにとどまっていたが、燃料が露出した15日朝には62・7シーベルトに上昇。

(2011年4月6日13時59分 読売新聞)

考え得る事態の中で、最悪とは言わないが限りなくそれに近い結果である。まあまず、なぜこの内容が今日まで発表されなかったのか、ということが問題なのだけど、あの東電にあの内閣だから、もう今更驚くような話ではない。呆れて開いた口が塞がらない気はするけれど。

それよりも、これだけの割合の燃料集合体が破損しているとなると、圧力容器や格納容器の健全性には大きな疑いを持つべきだろう。まあこの話も前から出ていたわけだけど、つくづくお話にならない事態である。

この話を少し前に知っていたであろう官邸は何をしていたか?被曝線量の上限値を引き上げる、などという話をしていたのである。そういう問題じゃないだろう。あー、僕は一応立場的に少しは原子炉に関して、あるいはああいうシステム全体に関して目が利くわけで、だから少しは建設的というか、インテレクチュアルな話をするようにしたいのだ。したいけど、この体たらくを目の前にして「馬鹿」以外の言葉が、もう出てきそうにない。いやはや、本当に、呆れて開いた口が塞がらないのだ。

2011/04/06(Wed) 18:55:54 | 科学
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T.T.Ueda
Tamotsu Thomas UEDA

茨城県水戸市生まれ。

横山大観がかつて学んだ小学校から、旧水戸城址にある中学、高校と進学。この頃から音楽を趣味とするようになる。大学は、学部→修士→博士の各課程に在籍し、某省傘下の研究所に就職、その2ヵ月後に学位を授与される(こういう経緯ですが最終学歴は博士課程「修了」です)。職場の隣の小学校で起こった惨劇は未だに心に深く傷を残している。

その後某自動車関連会社の研究法人で国の研究プロジェクトに参画、プロジェクト終了後は数年の彷徨を経て、某所で教育関連業務に従事。

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