ついに新しい端末を購入した。さんざん悩んだのだが、ThinkPad X61 を入手した。ワイド液晶は持ち歩きの端末には必要ない、という判断からである。
とりあえず、
- 本体
- 4 G 分の増設メモリ
- USB 接続の DVD マルチドライブ
- 英語キーボード
を発注する。ちなみに中古の X61 に関してはヤフオクも含めてあちこち探してみたのだが、結局一番リーズナブルで信頼のおけそうだったのは amazon であった。さすが古本屋が出自の amazon だけのことはある。
昨日、早速本体が到着した。Windows XP SP3 がプリインストールされているので、普段使っている Corvus-SKK を入れたのだけど、どうもうまく動作しない、というか、default の IME として切り替えることができずにいる。これはどういうことなのだろう…… shannon の Windows 8 Pro では呆気なく切り替えられたのに。うーむ。
将来的に HDD の大型化(もしくは SSD の導入)を行う際に、OS の入れ替えも行ってしまおうかと思っているのだけど、この XP、とにかく HDD を食わない(まだ 10 G もいっていない)ので、当面はこのまま使ってみるつもりである。
この X61 にはタッチパッドがない(!)。ThinkPad ではおなじみのトラックポイントがついているわけだけど、久しぶりに使ってみると、何か動きが良くないような気が……ということで、検出感度をかなり上げ、マウスのスピードも速くする。うんうん、これですよ。以前 Clavius(ThinkPad 235)を使っていた時以来だけど、とにかくキーボードに手をかけたままで何から何まで出来るというのが実によろしい。
本体に関して気になるのは、CPU ファンの音が少し大きいような気がすること位か。これも、ヤフオクを含めあちこちでパーツが単体で購入できるので、必要となったら換装すればいいだけのことである。
あとは、メモリの増設とキーボードの換装(これらは ThinkPad の場合は無茶苦茶簡単である)、そして DVD マルチが届いたところで GNU Parted で Linux 用領域を確保してから、64 bit 版の Debian/GNU Linux を導入するだけである。がんがん使うつもりである。
落語の中でも最古の部類に属する噺に『平林』というのがある。文字を読むのが覚束ない人が、平林という医者の家に届けものをすることになったのだが、肝心の「平林」を何と読むのか分からなくなってしまう。通り掛かりの人に何度も読みを教えてもらおうとするのだが、教える方も読みがいい加減で、挙句の果てに「たいらばやしにひらりんに、いちはちじゅうのもおくもく、ひとつとやっつでとっきっき……」と呟きながら彷徨い続ける……というような内容である。他愛もない噺、と言ってしまえばそれまでだが、この噺は江戸時代初期の笑話集『醒睡笑』にまで遡る。実に400年近く前からある噺なのだ。
僕は文盲ではないわけだけど、こんな風に何かぶつぶつと呟きながら探しものをすることがしばしばある。それはおそらく傍目から見ていたらきっとこの『平林』のように見えるに違いない。そして、この何日か、実はそういう状態だったりするわけだ。
拙 blog エントリ『限界』にも書いた通り、物書きメインで使う端末を入手すべく物色中なのだが、これが実に悩ましい。最初は、中古でいわゆるミニノートの類を買おうと考えていたのだが、それらのほとんどが Intel Atom を使っていて、メモリ増設において問題になる可能性が高い、ということに引っかかってしまったのだ。
実際に、自分がその端末を持ち歩くときには、移動時によく使っているザックの中に入るサイズならそれで良い。コンセントのないところで長時間使うことは、おそらくあまりないと思う。つまり、A5 のミニノートに拘泥する必要は、実はあまりないのである。
最初は A5 のファンレスで、SSD にして……と考えてもみたのだが、ミニノートが皆ファンレスというわけではないし、メモリも 2 G 位がせいぜいだ。しかも、Atom 自体が 64 bit 対応であっても、周辺のチップセットとの兼ね合いでメモリ増設が難しかったりする。そして、それに SSD を載せることを考えると、中古で揃えたとしても結構な金額になってしまうのである。
ところが、これを B5 サイズのファン有でも可、ということにすると、途端に選択の幅が広がる。筐体の丈夫なもので、と考えると、たとえば ThinkPad X61 / X61s とか、X200 / X200s などが範囲に入ってくる。むー。Core2Duo だよなあ。正直言って、スペック的には何も文句のつけようがない。
しかも、これらはメモリ増設が実に容易い。どちらも 8 G までメモリが載る。X61 / X61s は SATA の転送レートが遅いのだが、これも巷にカスタム BIOS というのが出回っていて、これに書き換えることで倍になる。ただし DDR2 のメモリは市場価格が結構高いので、実際に載せ換えるとすると 4 G ということになるだろう。
X200 / X200s の場合だと、DDR3 のメモリを載せることになるのだが……えー? 最近調べていなかったけれど、DDR3 のメモリって DDR2 の半額位じゃないか。これだったら十分 8 G 載せられる。
Windows 7 か 8 を何とかして入手したら、あと何年かは十分戦力として使えるだろう。shannon の AMD の CPU と違って、Core2Duo だったら Intel のコンパイラの恩恵も十分受けられるし。ただ…… 200 / 200s って、ワイド液晶だからちょーっと大きいんだよねえ。B5 ノートは以前 Muramasa を使っていたことがあるのだけど、ワイドでなければ十分持ち運べる。しかしワイドだとどうだろう……うーむ。かくして、
- ThinkPad 61 / 61s を買ってメモリを 4 G にする
- ThinkPad 200 / 200s を買ってメモリを 8 G にする
- 割り切ってミニノートを買ってミニマルな構成で使う
の間で悩んでいるわけである。まあこういうときが実は楽しいのかもしれないのだけれど。
昨日書いた microSD の件である。あー困ったなあ、と思いつつ、最後の足掻きのつもりで再びカードリーダに突っ込んでみると……ん? 認識している?
なんと、ちゃんと認識している。mount してみると、データの方も何ら問題ない状況である。慌てて Windows 上で chkdsk の一番厳重なオプションでチェックをかけてみるが、不良箇所も出来ていない。しばし脱力した。
しかし、この microSD がおかしくなった前後、僕はこのカードをタブレット端末から抜き挿ししていない。データの出し入れはほとんどの場合 Secure Shell か、USB メモリスティックを介して行っていたのだから、接触不良などが生じる原因が思い当たらないのだ。うーむ……しかしまあ、自炊していた大量のデータや、いくつかある調べごとに関わる大量の論文の PDF ファイル等も、全て無事に回収できたのだから、よかったのはよかったのだけど。どうも釈然としない。
昨日のことだった。shannon とタブレット端末を sftp で繋いでファイルを転送していたら、何やら転送に失敗したとのエラーメッセージが出ている。ん? とタブレットをチェックしたら……あれ、どうして microSD を認識していないんだ?
この microSD には、普段読む本(青空文庫形式のものも、PDF のものもある)や英辞郎の辞書ファイル等、日常生活でよく使うファイルが多数入っている。そういう用途で便利なように、わざわざ 32 GB の class 10 の microSD を買って使っているのだった。
ところが、その microSD カードが android に認識されていない。おかしいなあ、と、抜き出して shannon に挿してみたが、やはり認識しない。信じ難いのだけど、どうやらお亡くなりになったようなのだ。
所用で出かけようとしていたときのことだったので、あまりのことにちょっとパニくった。U に 2 GB の microSD を貸してもらい、英辞郎の辞書ファイルだけ突っ込んで、慌てて出かけたのだが、それにしてもなあ。トんだデータがイタいですよ、これは。
何が一番困るって、タブレット端末の OS を入れ替えるときに、オリジナルの状態のバックアップをこの microSD カードに取っていたのが消えてしまったことだ。もうこれで、タブレット端末はオリジナルの状態に戻せない……ということになる。まあ中古で売るようなことはないと思う(こういうものは使い潰すまで使うのが流儀なので)から、いらないと言えばいらないのかもしれないんだが、しかし、これには参った。
amazon の購入履歴をチェックすると、昨年の10月末に、2000 円でこのカードを購入している。今の相場も同じ位だが、定評のある SAMSUNG などの製品は 2500 円以上が相場のようだ。むー、やはり安物買いの……ということかなあ。
当面は U から借りたカードでしのごうと思っているのだが、まずはミニノートの購入の方を優先することにしよう。あー、しかし、あのデータがもう取り返せないのは、困ったなあ……