追伸

 ここには日記形式で追記をしていくことにします。


2006/11/06

ちなみに、このサイトのサーバは僕と友人の共同管理下にあります(サーバ自 身は友人のものですが)。ですから、mixi 内からリンクを張られると、逐一 それが分かってしまうわけで。

で、先日の騒ぎに関して、

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=243174019&owner_id=916453
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=258303544&owner_id=1203046

なる場所から僕の外部に持っているコンテンツにリンクが張られているのを発 見。で、読んでみると、

★興味は煽情的な“M字開脚写真+実名+住所+勤務先+学歴+年齢”そのも
のに向かいがちである.日刊ゲンダイ2006/10/12の記事も当然,冒頭,末尾の
イイワケ以外はモロそっち向き.しかし権力者でもなんでもない市井の無名人
を溺れた犬とばかりにあげつらってもセカンド・レイプそのものだ.その点で
は『WWW ページでの個人情報公開について考える』の末尾の感想……
    ‖10年前から「こういう危険がありますよ」と書いていた、ま
    ‖さにその最悪のケースが現実のものになってしまいました。
    ‖ただただ、哀しく、そして悔しいです。何故、人は、こうも
    ‖愚かにして、過去の他者の失敗から学習できないのでしょう。
    ……にしても大同小異の「それ見たことか」モード(いわゆる“自己責任
論”に通ずる,それ)ではある.

……どうも、コンテンツの全体をちゃんと読まれていないようですがね。私ゃ 「それ見たことか」と言っているわけではありません。「新聞(しんもん)読 み」めいた独白を書かれているこの方がどれだけご存じかは分かりませんが、 この手の話はもうネット上どころか、パソコン通信の時代から、際限なく繰り 返されていることなのです。

更に言うと、この場合の「自己責任」というのを、NPO 活動をやっててイラク で人質になった人などに向けられた言葉と同一視している、というのがそもそ も甘い。個人情報管理に注意しましょう、と僕が10年前に言っていたことは、 現在では anti-virus tool とか personal firewall みたいなものを完備せず に Windows 端末をネットワークに接続しているような行為に対して向けられ ているものです。そもそも、mixi は個人情報特定と晒しの「道具」に使われ たのであって、それ以前の問題として、件のファイルを流出させた某男性が (しかも理系の技術職だというのに)怠っていたこと、というのが存在してい ることを、なぜ忘却してしまうのでしょうねぇ。鶏は三歩歩いたらものを忘れ る、と言いますが、せめて文章で他人の言質に言及するなら、そういうこと位 ちゃんとしないと鶏扱いされまっせ。


2006/10/18

まさか、こんなに年月が経ってから、この文書に加筆することになるとは思い もしませんでした。ある意味、哀しいことです。

某大手電機メーカーの男性(技術職)が、社内で使用していたパソコンに P2P ソフト(Winny などで有名になった、いわゆるファイル共有ソフト)をインス トール・使用していたために、ウイルスに感染し、パソコン内のファイルを P2P ソフト経由で外部に流出させてしまいました。この男性は、そのパソコン の中に、交際していた女性と撮影した(猥褻画像を含む)画像ファイルや、女 性の個人情報(実名等)の含まれるファイルを保存していたために、それらが 2ちゃんねるで2次的に公開されてしまう事態になりました。

最近の世間では SNS (Social Network Service) というのが流行っているので すが、その SNS の中でももっとも大手で知られる mixi というものがありま す。ここを利用するためには第三者の紹介が必要だ、ということもあり、ある 程度 security を軽視しても楽しめる交流の場、という風に認識されていまし た。

しかし、その幻想は脆くも崩れてしまいました。先の2ちゃんねるに流出した 個人情報をもとに mixi 上で登録者検索を行った場合、もし登録者であるなら ば、出身校や現在の職業など、mixi 内部だから安全だろうと安易に公開され ている情報を容易に入手できてしまうからです。

以前に mixi とトラブルを起こして、そのために mixi に対して恨みを持って いた某氏が、この検索を行いました。案の定、カップルの双方の年齢、職業、 出身校などが明らかになってしまいました。そして、この某氏は、2ちゃんね る経由で入手した猥褻画像を、その被写体である女性の出身校のコミュニティ の掲示板に貼りつける、という行動にでたのです。

当然、大騒ぎになります。mixi 側は秩序を守るために有害情報の削除を試み ますが、2ちゃんねる関係者の中でこの騒ぎに便乗する人も現われ、また、削 除を焦るあまりに「有害でない」情報を公開していた人達のアカウントまで誤っ て削除してしまったこともあり、多数の不正登録アカウント所持者と mixi の 管理者の間で、いわゆる「荒らし」合戦が勃発したわけです。

その合間にも、流出した情報はさらに拡散していきます。女性の職業がいわゆ るカタい職業であったこともあり、今週末から来週に発売される週刊誌には、 軒並この記事と(目や性器を隠した)写真が公開されることになるようです。

個人情報をぞんざいに扱ったことと、SNS という「幻想のユートピア」での安 易な情報公開とがリンクした結果、一組のカップルは猥褻画像を添えられた上 で、住所も、勤務先も、学歴も、年齢も、何もかも丸裸にされてしまいました。 彼等はおそらく今の仕事を続けることは不可能でしょうし、今後の日常生活に も多大なるダメージがあるでしょう。それ以前の問題として、二人の信頼関係 は、粉々に砕け散ってしまったのでしょうけれど。

10年前から「こういう危険がありますよ」と書いていた、まさにその最悪のケー スが現実のものになってしまいました。ただただ、哀しく、そして悔しいです。 何故、人は、こうも愚かにして、過去の他者の失敗から学習できないのでしょ う。


2001/10/01

実に一年ぶりの append ということになりますね。このページはもはやある意 味で「古典的」な教材になっているような感があります。

最近も、二年前にあったのと同じように、掲示板などで「晒されて」いる例が 散見されます。その中には某大手新聞社の関係者と思しきお方によるものなん かもあったりするので、観ている方としては非常に面白い(ニヤ)んですけど ね。

このところ、「2ちゃんねる」に代表されるような anonymous なメディアが、 実名での情報を公開するメディアを徐々に圧倒しているようなイメージがあり ます。「2ちゃんねる」の場合、非常にノイズが多い情報の堆積から「書く/ 読む数の圧倒的な多さ」の流れに洗い出されるようなかたちでの情報源として 機能しています。ですから実に無責任な情報が流れることがあるし、そういう ものは「ドキュン」という名のもとに信頼を失って発散するわけです。

しかし、最近「2ちゃんねる」で拾った情報を悪用して逮捕された人が出たこ とからも分かるように、メディアという川がたとえ濁っているからといって、 その中で悪さをすればそれはやはり悪いことであるし、それは流れの中でも外 でも同じだけの「責任」を問われるということになるわけです。4年前に書い たことは、この点においても結局は何も変わらないのですね……

そうそう、僕が昔攻撃された掲示板は、消えるか全然違う内容のものに様変わ りしているか、のどちらかなんですよね。結局皆さん、その場限り、殺那的な ドキュンさん達だったようで。


2000/05/16

皆さん御無沙汰しております。

新学期を迎えて、このページもいくつかのコンピュータリテラシの講義で資料 として使っていただいているようです。学生の方も何人か読みに来られている と思います。

このページを作成してもう3年程になりますが、僕の言わんとするところは実 は非常に簡単なことなのです。

どうかこの意識だけは皆さんに持っていていただきたい。心からそう思うので す。


2000/03/02

今 SCE の新製品である PlayStation II の発売寸前の状態ですが、WWW での 予約サービスのページのセキュリティ管理に問題があって、他人の個人情報が 簡単に見られる状態になっていた、という報道がありました。


2000/03/02

実は、先日、僕のページ群の中のあるコンテンツの更新を終了させたのですが、 そのコメントとともにこのページへのコメントを多数頂きました。有難うござ います。

この手のページを作られた他の方がどうなのかは分かりませんが、私の場合は ひどい無力感におそわれたのを憶えています。結局 privacy に関する問題の 減ることもありませんし、それどころか、自由を狭めようとする輩として攻撃 を受けることすらありましたから。

僕の意図は無論その正反対で、自由をこれ以上狭めないための自己情報管理、 という認識なのですが……それでも、こういうページで書いていることが、少 しづつ、少しづつでも人の目に触れ、皆さんの心中に何かを残せたということ に、今はただただ喜びを感じております。

とにかく今後も、このページで触れられている問題で被害を被る方が一人でも 減るように祈りつつ、このページを存続していく所存です。今後ともよろしく お願いいたします。


2000/02/25

御無沙汰しております。今日はこんな事件に関して。

『接続:"野ざらし"状態 PHP研の顧客一覧』

PHP 研究所の出している本やビデオの WWW 直販を利用した人の個人情報が WWW で公開されていたという事件です。彼らに好意的に推測すると、外から研 究所の関係者が参照できるような利便を図ったものの、アクセス管理を充分に 行っていなかった……ということも考えられますが、いずれにしても杜撰との 詆りは免れないでしょう。

今回の事件は事故である可能性が高いと思いますが、これをもし確信犯的にや られると大きな問題でしょう。例えば最近のアダルトサイトなどでは、閲覧希 望者を登録したり、また登録を行うサーバを各サイトで共有できるようなシス テムを構築したりしているようです。結構登録している人が居そうに思えるの ですが、もしそこの登録情報が漏れた場合のことを考えると……皆さん、登録 できますか?

いやそれ以前に僕の場合はアダルトサイトに何らかの情報を与える方が実は恐 い位なのですが……ん、それとも何らかの情報を得ちゃうのが恐いのか?(笑)


1999/12/28

下に書いている書き込みの続きを、

ここ
で見ることができます。

この記述によると僕は掲示板荒らしでパソ通上がりということらしいですよ (笑)。余談ですが僕はパソコン通信というのは全くやったことがないのです よね。1992年から network reachable な環境を使っていたもので、その必要 は全くなかったのです。半角カナをバシバシ使うってのは、残念ながらそれを 通せなかった時代から internet を使っている僕には理解できないのですよ。

まぁ彼らがいかに適当なことを書き殴っているか、他の記述を御覧になってい ただきても明白とは思いますが……

しかし、こそこそ書いたって無駄なのになぁ。本当、僕の書いていることを少 しは読んでいただきたい。これがもう少し続くようだったら、実に2年ぶりに このページに新しい章が加えられることになるかもしれません。


1999/12/25

昨日ここにリンクを張った某掲示板にちょいと書き込みをしてしまいましたが、 いやはや、面白いですね。この掲示板には発言の時刻が入るようになっている のですが、その記録とこちらのサーバへのアクセス記録とを突き合わせると、 (もしこのページ群を読みに来ていたら)下に書いた「勘違い」云々の発言者 をある程度同定できるわけです。

もしここを読みに来ずにああ書いているとしたら、それはむしろこのページで 対象としている事例のひとつなのかもしれませんし、まぁそれはそれで他の読 みに来られる方々には意味のあるものになるでしょう。

以前受けた誹謗中傷の中に「マッチポンプ」というのがありました。たまたま 誰かの privacy 絡みのトラブルがあったときに、あれは上田が仕掛けてこの ページのネタにしようとしたんじゃないか、ということを誰かが言ったわけで すが(その後そのトラブルは被害者自身の自作自演であったというオチが付い たのですけど)、別にマッチを擦る必要もなく、このように勝手に火をつける 輩がごろごろしているわけです。そしてそれを消そうとしたところで、消そう とする人に何の利益のある筈もないのです。はっきり言って時間の空費であり、 苦痛なのですが、僕以外の誰かが被害を蒙ることを考えると、さすがに黙って もいられないような気がするわけです。

どうもこのようなページを公開していると、他人に自らを主張するためにこう いうことをやっているのだろう、と思われがちです。しかし僕の場合(そして おそらくは他の多くの人々も)、自分の実生活だけで正直言って手一杯だし、 そちらの方で、より情報流通の密度の高い場での自己主張という方が余程大切 だ……としか思えません。Cyberspace というのはある意味で alternative な 社会で、実社会(cyberspace が ``虚'' だとは思いませんが)とは、ある程 度の距離範囲内における生の情報の流通速度・密度においては決定的な差があ ると思います。

その一方で、realspace での満たされない思いを cyberspace で満たそうとす る人が多く存在するのもまた事実です。しかし、直接顔を突き合わせて声を交 わすことと比べると、cyberspace の communication というものは非常に情報 量の制限されたもの(まさに digit の集成なのです)であることは否めませ ん。僕には残念ながら、それを実生活の代替物とすることはできないのです。

【後記】
上にリンクを張った掲示板は閉鎖されることになったそうです。僕は ``?'' を二つ書き込んだだけで「荒らし」扱いされてしまい、非常に不本意なことに なりましたね。ちなみに過去ログが
http://agtop.virtualave.net/cgi-bin/log/199912.html
に保存されているようですが、まぁ典型的な「書き逃げ」のパターンですね。 結局彼らと僕との間にまともな議論など持たれなかったわけですが……

【後記・19991228】
今度は
http://ag.st2.arena.ne.jp/cgi-bin/strangeworld/bbs.cgi
で再開した模様。うーん。referer_log とかどうも理解されていない模様です。 やはりここの僕の記述を読んでいないんでしょうけど。


1999/12/24

久しぶりにこんな風なページにリンクされました。

http://agtop.virtualave.net/cgi-bin/bbs.cgi

僕は最初てっきり UGTOP 絡みのサイトだと思ったのですが、そうではないようですね。「勘違い君の典 型」というようなことを書かれている方がおりますけど、このページを作った 頃にはよくそんなことを言われたものです。今になってみると、そういうこと を書き殴っていた方々のほとんどは自らの姿を隠してしまっているのが現状な のですけど。あなたはどうでしょう。


1999/12/01

このページを作ってからもう2年以上が経過しましたが、哀しいことにここで 問題提起しているようなことに巻き込まれる例というのは決して減ってはいな いようです。政府も遅まきながら 個人情報保護システム なるものの構想を現実化する動きをみせていますし、郵政省も個人情報に関す る研究会で討議を重ねているようです。その反面、 後輩の女性を掲示板で中傷した事件 (この犯人、某私大で「ハイテク犯罪論ゼミ」に所属していたというのですか ら……)や、 交際を断わられた腹いせに女性の顔写真を公開した事件 などというような類の事件が週に何件か摘発されているような現状があります。

 正直言って、なんとも妙な気分です。2年前にあれ程感情的に攻撃されたこ のページの内容に当時と同じような恣意を向ける人はもうほとんどおられない…… このことは喜ばしいのかもしれませんが、このページの重要性がますます増大 しているというのは……これはどうにもいただけません。

 このページを作るときに僕は非常に苦しみました。僕やその周囲の人達の間 では、このページに書かれていることに関しては既に常識だという認識があり ましたから、書きながら「なんだって今更こんなこと書かなきゃならないんだ ろう、こんなこと書く意味があるんだろうか……」と思ったものなのです。

 しかし……とにかく、現状を考えるに、僕はただただ複雑な、陰鬱な気分に 襲われるのです……


1999/03/10

 この半年ばかりの間にも、いわゆるネットストーカーの被害に遭われた方の 例が少なからず報道されていたようですが、反面、このようなページを読まれ る方も増えてきているようで、筆者としては嬉しいかぎりです。

 以前に underground な掲示板等で、僕が悪質なアジテーターであるかのよ うに書かれたり、「上田 "マッチポンプ" 説」なんてのを書き込まれたりした こともありましたが、そもそも僕自身が、ここで言及しているような問題につ いて、単一の答をもって解決することが不可能であるという考えで(これは本 文の方をお読みになっていただければお分かりになると思います)、以前そう いった無意味な攻撃をされていた方々も(それが単に僕のこのコンテンツに対 する「攻撃の実例」を提供するだけだということを理解していただけたのか) 静かになったようです。


 このコンテンツを作成した当時と比べても、現在の network の浸透という ものはその予想を超えたものがあります。まさか「ポストペット」の CF がテ レビで流れるなどとは思いもしませんでしたし。

 しかし、可愛いい熊さんが配達する場合も、武骨なキャラクタ端末上でエディ タとキーボードで書いてコマンドラインで発信する場合も、メールを書くとい う上で注意すべきことには変わりはありません。手軽なツールが、発信する上 での注意点を肩代わりしてくれるというわけではないのです……もっとも「ポ ストペット」は network 上で安全にメールを送受信するための APOP という ものが使えたりして、安全にメールをやりとりする上での配慮は(少なくとも MS Outlook Exchange なんかよりは余程)十分成されていると思いますけどね。

 操作を簡単にする、ということは、残念ながらその操作を安易にするという ことへ至ってしまいがちです。しかしながら、操作を簡単にしなかったとして も、手順だけをその内容を理解せずに丸暗記して、機械的に、かつ安易に操作 する状態になるというのは、これもまたよくある話です。

 ですから、自分がそこでしている操作(武骨なキーでコマンドを打ち込むの も、文書を熊に渡すのも、実は操作としては同じ意味を持つものなわけです) の意味を把握した上で、その益・不利益について判断を下すということは、ど んなツールを使っていても必要な行為です。もちろん、メールだけではなく、 このコンテンツで取り上げている WWW での情報発信においても、全く同じこ とが言えるでしょう。

 以前の僕への攻撃者達は、等しくこの点について僕のコンテンツでの記述を 理解されていないようでした。彼等が沈黙した今、彼等がそれを何処から学ん だのか(改めてここを読んでくれたのか、それとも実体験で学習したのか)は 判然としません。しかし僕は、ただ(彼等を含めた)ここを読まれる方々には 要らぬ痛いめに遭ってもらいたくはないのです。その周囲の方々をそういうめ に巻き込んでもらいたくないのです。ただそれだけのために、今も尚こうやっ てこのページを公開しているわけです。


 さて……このページがどうやら AOL で紹介されていたようです。下記 URL には他にも興味深いページが紹介されておりますので、機会がありましたら御 一読されるのもいいのではないかと思います。

http://www.jp.aol.com/site/990305.html


1998/12/14

 御無沙汰しております。最近はここもなかなか更新する時間がないもので……

 さて、今も結構御意見等をいただくのですが、それに対する意見等を closed な場で交換しているのは勿体ないので、ここにメールを引用させてい ただきたいと思うことが多々あります。しかしながらそれを拒絶されてしまう ケースも多々あるわけです。また、こちらに一方的に(概して批判的な)意見 を送ってこられるものの、こちらの返事もしくはそれに対する要請等を黙殺さ れてしまうケースもあります。

 そこで、ここに以下のように宣言させていただくことにしたいのです。

  1. ここのページに関する問題で上田宛に送られてきたメールは、しばし ば確認なしで上田の WWW コンテンツ上で引用されることがあります。
  2. 上の事項はメールだけでなく、フォーム等で送付されてきたメッセー ジに対しても同様に適用されるものとします。

 この宣言をする前の「最後の」メールというのを昨日頂きましたが、これに 関しては引用させていただけるかどうか改めてメールで確認させて頂くことに しようかと思っております……


1998/07/09

 主に Microsoft の OS に関わる諸問題を厳しく指摘されている中村正三郎 氏が、いわゆる「出会い系」と呼ばれる類の掲示板において、何者かに中傷め いたことを書かれたようです。詳しいことは氏のページ

http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/

の方に書かれております(「乳の詫び状」1998/07/09 分)ので、御一読をお 勧めします。氏の遭われたトラブルはよくあるタイプのものですが、当事者に とっては非常に不快、かつ日常の業務の支障を来すものです(まぁ、その犯人 も今回は相手が悪かったと思いますが :-) )。


1998/07/07

 以前より何度もここに書いていることなのですが、僕は自分のページがリン クされている場合、そのリンク先をチェックします。不当と思われるコメント 等のなされているときには抗議をすることもありますが、それが closed な場 で成されている場合、基本的にはあまり関わらないようにしています。

 しかし、以下のような場合は問題だと思うのです。

【1998//07//09 追記】
ここには某大学のとある研究室の掲示板の URL が書かれておりましたが、後 述の理由により該当記述部を削除しました。

 これは某研究室の内部連絡等に用いる掲示板だと思われます。通常こういっ た掲示板の場合、学科や研究室の domain でアクセス制限を施して、あまりセ キュリティのことなどを気にせずにすむような状況にした上で、自由にものを 書けるような場として使う、というのが一般的なようです。

 ところが、もしそれを open な状態にしていたとしたら……これはここでで もとりあげているように、検索エンジン等にその文書がストアされる結果、思 いもしない結果を生む可能性があるわけです。

 上記の URL には、僕自身の資質に関わる記述がされております。まぁ神経 質と書かれるのはいつものことなので構いませんけど、僕のページでの記述を もって、僕を「思いこみの強い人」と書いているのは、さすがにちょっと…… 不快感を表明せざるを得ません。

 百歩譲って、それが closed な場で書かれたことならば、僕も無視できるの です。その記述が二次的に僕や僕の意見を規定してしまうことはないでしょう から。しかし、open な場でそれが成されること……それはまさに、僕が日頃 からここで書いている問題なのです。

 自分のことであまり細かくものを言いたくはありませんが、僕の記述の内容 を僕自身への印象をもって規定されることには非常に強い抵抗を覚えますので、 ここにリンクした上で、このような記述をさせていただきました。

【1998//07//09 追記】
 以上の話に登場した掲示板は、今日めでたくアクセス制限を施していただけ たようです。もう何書いても大丈夫ですよ(笑)……というのは冗談ですが、 僕の書いた文書の中の「見せるということ、見せないということ」と「無意識 という名の暴力」には是非もう一度目を通していただきたいものです。なぜ僕 がこの件で神経質になったのか、よくお判りいただけると思いますので……


1998/07/06

 最近発売された本で、network 上での主に男女関係に関する問題を扱ったも のがあります。以下に紹介させていただきます。

『インターネット・ラブ――つながりたい女たちの求めたもの――』
三宅マリ著 サンマーク出版 ISBN4-7631-9237-X
本体1300円

 インタビューを中心として、実際にあった数々のエピソードを紹介する内容 なのですが、network と全く縁のない女性が、個人情報を掲示板に書き込まれ た、という事件や、最近流行しているいわゆる「出会い系」の掲示板などに関 する話は、僕のここで取り上げている話とは密接な関連のある問題です……


1998/06/17

 下の FM 番組のページから、僕のページへのリンクが外された模様です。ひょっ として僕が cracker か何かと勘違いされていたら嫌なので(笑)、どうして あのページから僕のところにリンクが張られていたのが分かったのか、本文と 若干重複しますけど、ここに書いておくことにしましょう。


 WWW のサーバプログラムである httpd (Hyper-Text Transfer Protocol daemon) は、そのアクセス状況を記録するようになっています。この設定に関 しては httpd の種別(NCSA HTTPD, CERN HTTPD, Apache, Netscape...)によっ て多少異なりますが、僕の管理しているサーバ(Apache HTTPD)では、以下の ような記録を取っています。

access_log

 いつ、どの端末から、どのファイルに対してアクセスがあったかを記録して います。一例を下に挙げると……

***.sfc.keio.ac.jp - - [21/Jun/1998:10:00:50 +0900] "GET /~foo/bar/***.html HTTP/1.1" 200 32938
***.pa-x.dec.com - - [21/Jun/1998:10:16:39 +0900] "GET /~foo/my_PGP_key.html HTTP/1.0" 200 1476
***.cab.infoweb.ne.jp - - [21/Jun/1998:10:18:33 +0900] "HEAD /~foo/ HTTP/1.0" 200 0
***.cab.infoweb.ne.jp - - [21/Jun/1998:10:18:33 +0900] "GET /robots.txt HTTP/1.0" 200 74
***.dialup.mindspring.com - - [21/Jun/1998:10:32:14 +0900] "GET /~thomas/privacy/personal.html HTTP/1.0" 200 9953

実際には全ての端末名やファイル名が記録されているのですが、privacy の問 題を配慮してここでは改変してあります。

referer_log

 どこのリンクからどのファイルにアクセスがなされたのかを記録しています。 一例は次の通りです。

http://www.yahoo.co.jp/Computers_and_Internet/Internet/World_Wide_Web/Page_Design_and_Layout/ -> /~thomas/privacy/index.html
http://surf5.mat.eng.osaka-u.ac.jp/~thomas/ -> /~thomas/figs/new.gif
http://surf5.mat.eng.osaka-u.ac.jp/~thomas/ -> /~thomas/figs/anybrowser3.gif
http://www.goo.ne.jp/ie4.0/msResult.asp?MT=%BB%B3%B2%BC%C3%A3%CF%BA%A5%DB%A1%BC% A5%E0%A5%DA%A1%BC%A5%B8&_v=2&base=10&act.search.x=41&act.search.y=9 -> /~thomas/ linkofthomas.html

agent_log

 どのようなシステムでアクセスがなされたのかを記録しています。一例は以 下のとおりです。

Emacs-W3/2.2.6 URL/1.330 ((Unix?) ; TTY ; linux)
Emacs-W3/2.2.6 URL/1.330 ((Unix?) ; TTY ; linux)
Mozilla/2.0 (compatible; MSIE 3.01; Windows 95)
Mozilla/2.0 (compatible; MSIE 3.01; Windows 95)
Mozilla/4.05 (Macintosh; I; PPC)
Mozilla/4.05 (Macintosh; I; PPC)
Mozilla/2.0 (compatible; MSIE 3.02; Update a; Windows 95)
Mozilla/4.05 [ja_euc] (X11; I; FreeBSD 2.2.5-RELEASE i386; Nav)
Scooter/1.0 scooter@pa.dec.com
Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 4.0; Windows 95)
Mozilla/3.01 [ja]-C-MACOS8J (Macintosh; I; PPC)
Mozilla/3.01 [ja]-C-MACOS8J (Macintosh; I; PPC)
Mozilla/3.01 [ja]-C-MACOS8J (Macintosh; I; PPC)
Mozilla/3.01 [ja]-C-MACOS8J (Macintosh; I; PPC)
Mozilla/3.01 [ja]-C-MACOS8J (Macintosh; I; PPC)
Mozilla/3.01 [ja]-C-MACOS8J (Macintosh; I; PPC)

 これ以外にも Cookie を記録するファイルや、不正なアクセスを記録するファ イルなどがあります。これらの記録ファイル、特に access_log と referer_log を組み合わせることによって、

「いつ、どこから、どのリンクを経由して、どのファイルに対するアクセスが あったのか」

をたやすく特定することができますし、それをするのは WWW サーバ管理者と しての業務のひとつだとも言えます。


……というわけで、僕は日常的な管理業務の一環としてこのようなログファイ ルを(スクリプトなどを用いて半自動的に)チェックしています。そのチェッ クで、下の FM 番組のページからのリンクを確認したわけです。

 もしも、ある WWW サイトにリンクを張った上で誹謗中傷めいたことなどを 書かれた場合など、サイトの管理者はその全てを把握することができますし、 それに対して何らかの対応を構ずることもできます。ひょっとしたら、この FM 番組のページの管理をされている方が記録をチェックしているうちに僕の ページからのアクセスを発見して、僕のページへのリンクを消したのかもしれ ませんが……念の為。僕のページは ~thomas/index.html から辿れる著作権表 示に触れない限りにおいてはリンクして下さって一向にさしつかえありません ので。


1998/06/17

 僕は以下に挙げるページに気付くまで知らなかったのですが、どうもこのペー ジがとある FM 番組で紹介されたようです。どのような話で採り挙げられたの かはちょっと分かりませんが……とりあえずその番組の紹介のページにリンク を張らせていただくことにします。

http://www.mine.ne.jp/sam/tenanet/index.html


1998/06/01

 このようなことを対外的な場に書いてしまっていいものかどうか悩みました が、内部告発のようなかたちになってしまうことを覚悟の上で書くことにしま す。

 先週のことですが、僕の所属している機関において、重大なネットワークト ラブルが発生しました。特にこのトラブルは WWW に関わることにおいて大き な影響を与えるものであったために、ここで取り上げることとしました。

 僕の所属する機関における最上位のルータ(機関と外部の関門に相当)、も しくは DNS server(端末名とその IP address の仲立ちをするサーバ)のど ちらかに何らかの不具合が生じた結果、以下のような状態が3日間も続いたの です。

 単なるアクセス、もしくはメールの伝送においてはさほど大きなトラブルに は至らなかったものの、WWW や FTP のサーバが、セッションのログにおいて、 相手の正確な端末名を把握することが一切不可能になってしまったのです。こ のようなことが偶発的に起こるとは考えにくく、内部か外部かは判然とはしま せんが、何者かの手による人為的なものである可能性が考えられます。

 このような状態では、外部から何事かなされても相手を特定することができ ず、逆に外部に対して何事かをなしても(僕の所属する機関の関係者であると いう以上の)所属などを明らかにすることはできません。これはセキュリティ 上致命的な状態なのです。

 一般のユーザがこのような問題に遭遇したときには、そのユーザのレベルで 解決することはまず無理でしょう。今回の僕のケースでも、一部のサービスを 維持するために、アクセス認証のレベルをひとつ下げざるを得ませんでしたし、 自力では他には何もできませんでした。

 普段から準備をしていても、このようなトラブルに遭遇すると非常に無力な のだ、ということを我々は忘れがちですが、こういう危険性をも考慮して WWW を使っていく必要が今後はあるのかもしれません……


1998/05/04

 5/2 の僕の記述に誤まりがありましたので訂正しました。具体的には、メー ルの盗み読みがあったということと、他人のアカウントを盗用してのメール発 信とを間違えておりました。ここにお詫び申し上げます。


1998/05/02

 以前に書いた、 ノートパソコンからパスワードを盗まれた話 ですが、これが実はこの被害を訴えた人の自作自演であったのではないか、と いう疑惑が一部で持ち上がっております。

 今回、この件について、以前に書いたのよりももう少し詳しくここに書くこ とにしようかと思います。

 ある女性Aが自らのコンテンツとして日記を公開していました。彼女は結婚し たばかりで、いわゆる新婚生活などについて書き綴っていたわけです。

 Aの日記は日記のランキングページにおいて上位を占めるようになりました が、そんなある日に、彼女の日記とよく似た体裁の日記が新たにランキングペー ジに登録されました。それを書いている人は女性Bを名乗り、彼女の友人だと言っ ておりました。

 Bの書くところによると、Bは結婚して3日位で夫が事故で亡くなったとい う話で、A夫妻との交流の中で励まされつつも、夫妻の幸せな様子が妬ましい、 という葛藤を綴っておりました。

 そんな中で、Aと第三者との間で交わされたプライベートな内容のメールが その掲示板に掲載されるという事態が発生しました。同時にBは実は偽物(B という存在が何者かの創作によるものだ、という)なのではないか(当初から そういう声はあったのですが)という話が日記執筆者の間で盛んに交されるよ うになってきました。その後、Bのページには自分が偽物であることの告白と、 A夫妻を呪う文句が書き込まれ、その直後にそのページは閉鎖されました。

 問題であったのは、Bのページがフリーで公開されている WWW 掲示板を利 用して作成されていたこと(掲示板への書き込みというかたちで日記が書かれ ていた)、そしてAが第三者と交わしたプライベートな内容のメールが、どう いうわけかBの手によってBのページに掲載されたということ……この2点で した。

 1つめの問題から、犯人を実際に特定することはかなり困難であろうという ことになります。また、2つめの点から、B=Aなのか、もしくはBがAのメー ルを盗み見した、つまりどうにかしてBがAのアカウントのパスワードを知っ たかのいずれかである、ということが問題になります。

 原理的にはパスワードクラックということは不可能ではありませんが、実際 にそれのできる技術を持つ人はそれ程多くはないと思われますし、また時間も 結構かかります。一番簡単なパスワードクラックは、物理的にパスワードを盗 むこと(メモされているものを盗むとか、ノートパソコン内に登録されたもの を盗むとか)なのですが、Aは、

実は夫と一緒にBに会ったことがある。そのときに自分の持ってきていたノー トパソコンから、自分の席を外した隙にパスワードを盗まれたのだ。

と主張しています。

 ただ、このようにしてパスワードを盗まれるとすると、いくつかおかしな点 があるとも考えられます。

 まず……Aは、当時使用していたノートパソコンは PowerBook であったと 証言しています。しかしながら、PowerBook でのネットワーク接続関連ソフト やメーラなどは、パスワード保存ができるとしても、パスワードをプレインテ キストの形態で保存するということはおそらくないと考えられます。この手の ソフトの場合、保存するパスワードは暗号化された形式か、そのソフト専用の バイナリ形式かで保存されています。ですから、トイレや電話で席を外した隙 にパスワードを読み取るということができるとは考えにくいでしょう。

 次に……唯一パスワードを盗める可能性として、そのような形式で保存され たパスワードの情報のある、アプリケーションの設定ファイルを盗むことが考 えられます。しかし、これをするためには、

について熟知している必要があります。それだけの下準備をしていて、更にフ ロッピーディスクなどでそのファイルをコピーしおおせるだけの余裕がBにあっ たのかどうか……これには疑問を感ぜざるを得ません。更にAの使用していた PowerBook がどのようなモデルだったかによって、この作業に要する時間や、 フロッピーでのファイルの取り出しが、外出先のテーブルの上という条件(お そらくバッテリ駆動の状態であったと思われますが)でこのようなことの可能 なレベルだったのかどうか、という問題が全く違ったものになってきます。

 もし、携帯電話や PHS でモバイルな network 利用の可能な状況であったと したら、それらの設定ファイルをメールで送ってしまうという手もあります。 しかし、フロッピーによるコピーの時間を差し引いても、このような犯行を簡 単にしおおせるとは、ちょっと考えにくいものがあります。

 今回のこの女性Aに関する事件が、果たして本当に自作自演なのか、それと も実在のBなる人物によるものなのか、未だ判然としませんが、いずれにして も非常に奇妙な点が散見される事例だと思います。


 産業スパイ……というと大げさですが、企業の情報を社員のノートパソコン から盗み取る輩がよく使うのは、そのパソコンごと盗んでしまうという手です。 これが一番確実で、かつ時間のかからない方法なのです……ですから、そのよ うな被害に遭わないためには、

という対策が必要になると思います。


1998/03/31

 SPAM というのを御存知でしょうか。junk-mail とも言いますが、いわゆる 郵便におけるダイレクトメールの類です。電子メールを使用している場合、こ の SPAM が重要なメールに混じって届いているとメールの整理の能率に大きな 影響を及ぼすものです。

 最近、僕のところにアメリカのあるサーバレンタル業者からの SPAM が頻繁 に届いております。どうもこの SPAM、WWW 日記関係者のリンクか何かから mail address を採取しているふしがあるので、ここに紹介しておきます。

 以下にメールの全文を引用しておきます。


Return-Path: <info@inexchange.net>
Return-Path: <info@inexchange.net>
Received: from matsrv1.mat.eng.osaka-u.ac.jp (thomas@localhost [127.0.0.1])
	by surf8.mat.eng.osaka-u.ac.jp (8.8.8/8.8.5) with ESMTP id GAA02190
	for <thomas>; Tue, 31 Mar 1998 06:05:01 +0900
Received: from out.inexchange.net (host-209-138-57-111.fll.BELLSOUTH.net [209.138.57.111]) by matsrv1.mat.eng.osaka-u.ac.jp (8.6.12+2.4W/3.4W95091510) with ESMTP id FAA03600 for <thomas@mat.eng.osaka-u.ac.jp>; Tue, 31 Mar 1998 05:52:56 +0900
Received: from out.inexchange.net ([209.138.57.111]) by out.inexchange.net
          (Post.Office MTA v3.1 release PO205e ID# 0-0U10L2S100) with SMTP
          id CCU197 for <thomas@mat.eng.osaka-u.ac.jp>;
          Mon, 30 Mar 1998 14:31:21 -0500
Message-ID: <19980330190432490.CCU197@out.inexchange.net>
Subject: Advertisement: Website Hosting
From: info@inexchange.net (Information Desk)
To: thomas@mat.eng.osaka-u.ac.jp
Date: Mon, 30 Mar 1998 14:31:21 -0500
Replied: Date: Tue, 31 Mar 1998 10:07:42 +0900
Replied: To: <info@inexchange.net>,thomas@mat.eng.osaka-u.ac.jp
Replied: Message-Id: <19980331100742U.thomas@mat.eng.osaka-u.ac.jp>
X-UIDL: 294b0352ccb7c9c2a9c6861fa0f7e72c

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 このサイトに再三警告を送っても何の反応もありません。これは SPAM を送 るような業者にはよくあるパターンなのですが、今回驚かされたのは他の原因 です。

 このメールをよく見ると分かるのですが、どうもこのメールは僕が(このメー ルの来る前に)送ったメールを参照するかたちで出されているようなのです (前に僕の出したメールの Message-ID が参照されている)。つまり、このメー ルの発信者は僕の抗議を読んだ上で確信犯的にこのメールを僕に再送している わけで、これはきわめて悪質なケースであると言わざるを得ません。そこで今 回はこのメールのヘッダから契約しているプロバイダを特定し、そこの管理者 宛で調査依頼のメールを出しておきました。

 network で電子メールのアドレスをこのような SPAM の送付に悪用されるこ とは決して珍しいことではありませんが、メールアドレスを公開しないという のは非常に不便なことです。予防策としては、

ということ位しかないのですが……幸い、SPAM に関する日本語で詳しくまと められたページがありますので、ここに紹介しておきます。

http://caramia.g-net.org/spam/


1998/02/02

 このページのミラーサイト……というわけでもないのですが、以下の URL にコピーを置いております。将来的にはこちらをメインにするようになると思 われますが、現時点ではあくまで surf5.mat.eng.osaka-u.ac.jp 側が primary ですので、その点御了承下さい。

URL: http://www.yo.rim.or.jp/~thomas/privacy/index.html


1998/01/13

 この何日か、とあるプロバイダ が、悪質なクラッカーからの攻撃を受けています。このクラッカーは、このプ ロバイダのセキュリティホールをついてサーバに侵入し、顧客名簿を公開する などしてこのプロバイダを脅迫、TELNET の使用と管理者権限を要求していま す。また、その顛末や、サーバから奪ったプロバイダ管理者と上位プロバイダ (そのプロバイダに接続経路を提供しているプロバイダ)のエンジニアとのメー ルのやりとりを公開するページを、network 上の無料 HTTP サーバ上に置いた りしています(もっとも、それに感じてページを削除するサーバ管理者とのイ タチごっこのような状態のようですけど)。

 侵入行為などの問題については今更ここに書くまでもありませんが、民間プ ロバイダを利用しているユーザというのは、顧客情報のようなかたちでの個人 情報の管理、そしてそのセキュリティの管理をプロバイダに委ねている状態な のだということを常に意識する必要があることを、今回の事件で改めて強く感 じさせられました。

 これはその犯人自身も言っていることですが、このプロバイダには、顧客の パスワード(しかも暗号化されていない)をも含めたテキストファイルをサー バ上に置いていたり、permission の管理が無茶苦茶だったり、等の数々の問 題があったのは確かなようです(だからといって、そこを攻撃するというのは 卑劣な行為ですが……戸の開いた家があっても侵入するのが許されざる罪であ るのと同様に)。通常、ほとんどのプロバイダは顧客の安全に細心の注意をは らっているものとは思いますが、そこに内在するリスクを、顧客である我々も 常に意識していなければならないのです。

1998/01/12

 朝日新聞のページに、新聞における顔写真の掲載を考える主旨の記事が転載 されていました。

http://iij.asahi.com/paper/aic/clipping/9712KM/index.html

 この中で、少年法第61条に関するこんなコメントがあります。

(注2)少年法61条《記事等の掲載の禁止》 家庭裁判所の審判に付された 少年または少年のとき犯した罪により公訴を提起された者については、氏名、 年齢、職業、住居、容ぼう等によりその者が当該事件の本人であることを推知 することができるような記事または写真を新聞その他の出版物に掲載してはな らない。

 このような規定だが、審判に付される前でも、また出版物だけでなく放送に も適用されるとの解釈が通説。またインターネットやパソコン通信が、一般的 に出版物や放送に該当するかどうかは議論のあるところだが、少年法の趣 旨からみて、少なくともインターネットのウェブページ(いわゆるホームペー ジ)やパソコン通信の掲示板等は、この規制を受けると判断するのが妥当と思 う。

(傍線上田、 「朝日総研リポート」 1997年12月号(129号)に掲載されたものを二次的に転載)

 実際の法曹界での解釈についてぜひ知りたいところですね……このページで 扱っている「個人の写真の問題」とは必ずしも同一の問題ではないのですが。

1997/12/14

 「自己情報管理権」と「自己情報管理」の誤解を生みやすいという不安がずっ とありましたので、今回「自己情報管理」に関する記述に大幅に手を加えまし た。これで「自己情報管理権」を行使し、また尊重するものとしての「自己情 報管理」の概念を明確に規定できたのではないかと思います。

 少し前の話になりますが、電子ネットワーク協議会が、電子ネットワーク運 営における「個人情報保護に関するガイドライン」(改訂版)をリリースしま した。

http://www.nmda.or.jp/enc/privacy-rev.html

 これはどちらかというと、個人情報を採取・利用する側に対するガイドライ ンなのですが、このガイドラインに対する見解を現在書いているところです。 あくまで本業の空いた時間を利用しておりますので、多少時間がかかると思い ますが、しばらくお待ち下さい。

1997/11/29

 各ページに、以下の URL に関する記述を追加しました。

http://www.cisnet.or.jp/home/nagoya/

http://www.cisnet.or.jp/home/abcnet/

 まずは上の URL の内容を御覧下さい。まぁここだけではないと思いますが……

1997/11/19

 知人の一人に、大きく private に関わることを WWW 上で公開している人が いたのでメールで問題性を指摘したのですが、どうも伝わらなかったようです。 この方は robot のアクセスを抑制するタグをページに書いているので、安全 性が維持されていると誤解されていたようです。この点に関して「見せるとい うこと、見せないということ」に追記しましたが、このタグを無視する robot が存在するのはよく知られた事実ですので、検索サイトのドメインに対して直 接アクセス制限を課さない限りはその程度の意味しかないことを、どうか御理 解下さい。

1997/11/18

  「個人情報とその傾向」 に加筆しました。尚、この記述に関してはある方のメールによる指摘を参考に させていただきました。ここに御礼申しあげます。

1997/11/12

 朝日新聞の記事だけを見てどうのこうの反論する人の存在を実は秘かに恐れ ていましたが、案の定、いましたね……

 この方の書かれていることが如何に的外れかは、僕のページに書いてあるこ と以上の説明の必要性を感じませんが……僕の実名がいつの間にかこのような かたちで掲載されているのがなんとも不快ですが……

 この方も含めて、どうやら自己情報管理という言葉に関して、あまり御存知 ない方が多いようです。 このページ にあるプライバシーの法的問題の話を一読されるといいと思うのですが……

【後記】
 この件に関しては、該当 document の持ち主と直接メールのやりとりがあり まして、不適な表現は改めていただいたようですので追記しておきます。なお、 この方の最初の記述中にもあったことなのですが、 朝日新聞の該当記事 における僕の投書において、個人の持つページを指す一般名詞として「ホーム ページ」という単語が使われておりますが、僕の朝日新聞社へのメール、及び 記者との電話によるやりとりの中で、この意味で僕が「ホームページ」という 単語を使用したことは一度もありません。朝日新聞社側の判断で(つまり 勝手に )僕の発言における「WWW のページ」という部分が「ホームページ」と書き改 められていたものですので、どうか誤解なきようお願い致します。下の YAHOO の一件でもお分かりかと思いますが、僕はこのような「ホームページ」という 言葉の誤った使い方を避けるのをモットーにしておりますので。

【後記】
 上記の件も含め、朝日新聞社のマルチメディア関連記事執筆者に対し、以下 のようなメールを送付しました。返事は今のところまだ頂いておりません。

Subject: Definition of the word "Homepage"
From: Tamotsu Thomas UEDA <thomas@mat.eng.osaka-u.ac.jp>
To: s-media@mx.asahi-np.co.jp
Cc: thomas@mat.eng.osaka-u.ac.jp
Date: Tue, 25 Nov 1997 14:04:30 +0900
Mime-Version: 1.0
Content-Type: Text/Plain; charset=iso-2022-jp
Content-Transfer-Encoding: 7bit
Delivered-To: thomas@surfsup.mat.eng.osaka-u.ac.jp
X-Mailer: Mew version 1.92.4 on Emacs 19.28 / Mule 2.3 (SUETSUMUHANA)
X-Dispatcher: imput version 971024
Lines: 64
X-UIDL: a7c8c2a1067571c618cf21ef6b7367d7

 上田@大阪大学 と申します。

 以前には、私の投書をとりあげて下さり、有難うございました。

 早速なのですが、「続・情報が凶器に変わる日(2)流れた誤りが独り歩き」 (11月15日付)の中にある説明で、

> ◆ホームページ  インターネットサービスを利用した、文字や画像の情報画
> 面の総称。場合によっては、提供されるサービスの玄関口に相当するページを
> 指すこともある。ネット使用者たちは、それぞれのホームページの固有のあて
> 先(URLと呼ぶ)を目印に見にくる。見に行くことを「アクセスする」とも
> いう。 討論や質問と回答、募集など、不特定多数がメッセージを書き込める
> ようにしたサービスを特に電子掲示板と呼ぶ。掲示板サービスはインターネッ
> トに限らずパソコン通信にもある。

とありますが、これは間違った説明です。一般的に home page というのは (「場合によって」ではなく)、

「ある組織やユーザの持つ WWW コンテンツの玄関口に相当するページ」

のことで、これ以外を指すものではありません。「文字や画像の情報画面の総 称」としては、「WWW コンテンツ」という言葉が適当であると思われます。

# 野球の2塁ベースを「ホームベース」と呼ばないのと同じことです。日本に
# おけるこのような「ホームページ」という言葉の使われ方こそが「流れた誤
# りが独り歩き」の典型なのですが……

 詳しいことは、以下の URL を参照して下さい。WWW というメディアのフォー マットを統轄する W3 コンソーシアムなどへのリンクもありますので……

http://www.cs.ucsb.edu/~saka/whynotHP/homepage.html

 なぜこのようなことを言うかといいますと……こんなことがあったのです。

 以前、僕の投書を掲載していただくときに、僕は貴社へのメール及びインタ ビューにおいて、自分のコンテンツを指して「ホームページ」という言葉を 一度も使用しませんでした(「WWW のページ」などの言い方を使っていたはず です)。上記のような誤解を避けるのがその目的だったのですが、残念ながら 紙上に掲載された文中において「ホームページ」と書き換えられていたため、 後日、ある個人ページ(そのオーナーは僕の全く知らない人でしたけど)上に おいて、記事の引用(僕の名前・年齢などを含めて)とともに、

「こいつ、理系の大学院生のくせに『ホームページ』の意味も知らないのか」

というような揶揄を書かれたのです。そのページのオーナーに直接メールを出 し、上の経緯を話した結果、幸いにしてその記述を削除してもらうことができ ましたけど、「僕の統轄下にない僕の名を冠した文書」の及ぼす影響にぞっと させられたものです。

# 誤解のないよう書き添えますけど、このオーナーの指摘はもっともなもので
# あると僕は考えます。もし僕が自らあのような「ホームページ」という言葉
# の誤用をやらかしていたら、その揶揄に対して僕には反論の余地はないもの
# と思いますし。

 安易な言葉の誤用による矛先が、誤った者以外に向けられる可能性のあるこ とも充分考慮していただきたいのです。そういう意味を含めて、どうかこの用 法を見直していただきたいのですが……

1997/11/06

 「はじめに」の中の見出しの H タグに不備がありました。一部の方には、 文書全体がやたらに大きな文字になった状態で公開することになってしまい、 申し訳ありませんでした。

 今日の新聞各紙で報道されていたようですが、プロバイダのリスク保障のた めの保険というのが登場したそうです。

……例えば名誉棄損事件や従業員の不正行為の場合、一件一千万円までなど、 所定の限度枠の範囲内で補償する。インターネット被害のためだけではなく、 すでにある個人賠償保険、コンピューター総合保険などでインターネット関連 の損害補償向きの機能をパッケージしたのが特徴、という。
(朝日新聞大阪版 1997年11月6日付 14版より転載)

 むろん、これがユーザの安全を保障(補償でなく)してくれるものでないこ とは言うまでもありません。

1997/11/04

 最新の事項が目に触れやすいように、新しいものから先になるように順序を 変更しました。

 先週末よりこのサーバが止まっておりまして御迷惑をおかけしました。この サーバのある建物の電源交換、ならびに大阪大学の学内 network 整備のため に、今朝まで(実際には昨夜復旧したようですが)接続できない状態でした。

 このページを YAHOO JAPAN に登録してもらおうと思ったのですが、彼等は 何を勘違いしたのか、このページを僕のホームページとして登録してしまいま した。目下メールにて事実関係を問合せ中ですが、場合によっては YAHOO か らこのページの登録を抹消することも検討しております。

 アメリカ起源のサービスでありながら、「ホームページ」の定義するところ すら理解していないと思しき今回の彼等の措置は全く理解できませんが……

1997/10/23

 このページを作って以来、実は何度か誹謗中傷されることがありました。今 回はそのことについて追記しようと思います。

 ちょうどこのページを作った頃に、ある WWW 日記の筆者が何者かに悪質な 攻撃を受ける事件がありました。犯人はその後名乗り出たらしいのですが…… なんと、犯人はその筆者のノートパソコンからプロバイダのパスワードを盗み、 被害者になりすまして悪事をはたらいていたのだそうです。

 ところが、この事件がこのページの公開とたまたま同時期だったために、

あの事件は上田が自らの正当性を主張するために仕組んだものだ

という話が某掲示板で流されたのです。僕が自分がそんなことの出来るはずも ない、ということを証拠とともにその掲示板に書き込んだ (一連の書き込み) ところ、今度は僕の middle name に関する悪質な中傷を受けました (一連の書き込み) 。これに対しても返答を書き込みました(文中にある「3日許しを乞う」云々、 というのは、世界史で知られる「カノッサの屈辱」に引っかけて書いたもので す)が、このような対応は望ましいものではありません(後述)。

 事実、この件に関してはこれで沙汰止みになったものかと思っていた今日こ の頃に、 このような書き込み がされていました。奇妙な思い込みで書き込む輩はまだその認識を改めていな いようです。

 匿名で何の証拠もないことを書き込むような行為は確かにやっかいなもので す。僕がふれたゲッペルスの話ではありませんが、皆が「それが嘘であること」 を忘れた頃にこのように話を蒸し返すことによって、それを「新たな真実」に すりかえられてしまう可能性があるのです。

 しかし、その反面、頑強に反論を繰り返すのは、相手の闘争心を煽ってしま う結果にもなりかねません。一番賢いのは、風説は所詮は風説だ、と割り切っ てしまい、無視を決め込むことかもしれません。

 もちろん、相手がこちらの実生活に大きく関わるような攻撃をしてきた場合 には、それ相応の処置をしなければならないでしょうが……それは決して簡単 にできるものではありません。今回の僕のケースの場合はやや事情が異なりま すが、このような輩に「攻撃のネタ」を渡さないこともまた自衛策の一環なの だと思うのです。

1997/10/11

 昨日、某氏より御指摘頂いたのですが、上にふれたパスワードによる認証は、 サーバが暴走した場合などにその機能が一時的に失われ、無制限にアクセスで きるようになる場合がある、とのことです。

 これも含めて、WWW 上にいわゆる「裏」のページを運営するためのノウハウ がいくつかあるのですが、これに関しても機会があればふれたいですね。

  「無意識という名の暴力」 を追加しました。

1997/10/10

  藤間氏のひとこと にはぎくりとさせられましたね……いかにも、公開が単に危険だ、ということ 「でない」ことを示すこともこのページの作成の目的のひとつなので。

 ただ、楽しさ云々の部分にはやはり疑問を感じます。特に配偶者や肉親の居 る場合、自分だけの privacy のつもりであっても、周囲の何人かの privacy に関わる問題であることが多いと考えられます。ですから、公開しようとして いる情報の及ぶ範囲を常に考え、それに応じた情報公開をしていくこと……こ れが重要であると思うのです。そこの判断基準は(たとえ個人ページを楽しみ のために運営しているとしても)あくまで独立させることが大切なのではない でしょうか。

 特に、実際の network user の方々は、やがてデメリットを忘れがちになる ような印象があります。まぁ、横丁のカミナリオヤジ的な存在でもいいのかな、 このページは。

  白木氏の日記(10/9 分) によると、ここに展開されているのは(「具体的な実例」に対応するものとし ての)「一般的な極論」だ、とありますが、この言葉で彼が言わんとしている ことが全く以て判然としません。危険なことを単に止めてほしい、という主旨 でこのページを作ったわけではないのは、僕の文を一読すれば明らかだと思い ますが……

「こと個人情報の管理に関しては、一般的な実例などというものが存在しない」

ということは、文中に書かれております(読まれたのかどうかは分かりません が)ので、これもこれ以上の言及は無意味ですね。あえてここに書き添えるな らば、そのような意見こそが白木氏自身の言うところの「一般的な極論」とし か僕には思えません。

 現在、自己情報管理の助けになるであろう情報……例えばパスワード認証の やり方とか……をまとめたリンクを作ろうと思い、情報収集中です。ただし、 プロバイダによっては(管理を一元化したいために)ユーザサイドのアクセス 制限を認めないところがあるとも聞きますので、そういったことも含めて、も し情報がございましたら、どうか提供下さるようお願いします。

1997/10/09

 賛否共に反響がありましたけど、どちらかというと否の方が多いですね。まぁ この事態は十分予想していましたが。

 一番多い批判(?)が、攻撃されていない自分自身を例に挙げたもの。これ については本文中に書いていることですからここではこれ以上ふれません。

 次が、「そんなことを気にしてたら楽しいページが作れやしない」もしくは、 「そんなこと気にしてたら楽しみもなくなってしまう」というもの。見て楽し いかどうか、ということとその安全性は別事象の問題です。 両立したコンテンツを作ることが肝要かと思います。

 昔、「ばれ芸」というのがありましてね……寄席芸人が、高座の終わった後 に御贔屓衆とお茶屋などに行って、高座では出来ない芸(エロティックな話と か)をする、というもので……高座でそういう芸をすると官憲に捕まってしま うからなのですが、芸人もお客もそこのところを心得ていたわけですね。無理 に高座でそういうことをする芸人もいたことはいたようですが……

 「場を選ぶ」感覚は大切です。WWW も、例えばパスワードによるアクセス管 理を施すことによって、より private なものを置くことのできる場として使 うことができます(現に僕は公私共にそういう使い方をしています)。そうい う場を自力で探し、使うこともまた「自己情報管理」の一環なのです。


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